最速の月曜公開!全重賞の展望をお届けします
※月曜段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。 中距離カテゴリーに属する古馬GIレースは、春競馬ではこのレースしかありません。秋の古馬路線が天皇賞→ジャパンカップ→有馬記念と定まっているのとは対照的に、宝塚記念に至る各馬のローテーションはバラエティに富みます。 今年上位人気になりそうな馬の前走は、天皇賞、大阪杯、ヴィクトリアマイル、ドバイシーマクラシック、鳴尾記念、クイーンエリザベスS、菊花賞。前哨戦の多彩さは、宝塚記念ならではの特徴です。 オールスター戦のようにフレッシュな顔合わせになるため、どういうペースでどんな展開になるか、予断を許しません。さまざまなレース展開に対応できるようなオールラウンドさ、ある意味「図太さ」が要求されるレースだと言えます。 1.牡馬クラシックの延長戦 春に行われる中距離の持続力・体力勝負。そういう意味で、牡馬クラシックに似通った側面を持つレースです。過去10年で前年春の牡馬クラシックを勝った馬は宝塚記念で[3-1-2-1]。唯一馬券圏外に消えたロジユニヴァースは日経賞6着以来の久々で、あきらかに順調さを欠いていました。牡馬クラシックを勝った4歳馬が順調に来ている場合は、最大限の敬意を払う必要があります。 2.天皇賞凡走馬が巻き返す 同じく定量58kgレースである春の天皇賞が最有力ステップになります。それも必ずしも最先着した馬ではなく、凡走を喫した馬が平気で巻き返してくるのが宝塚記念の傾向です。昨年、一昨年のゴールドシップ、2012年のオルフェーヴルがこのパターンですが、他にも天皇賞12着から巻き返したナリタセンチュリー、5着から巻き返したハーツクライなどの例もあり、天皇賞組は着順にかかわらず注意が必要です。 3.小回り実績のある馬が特注 阪神内回りコースで行われるため、切れ味を武器にする馬は軒並み不振です。狙いはロングスパート戦にも対応できる馬、つまりどこからでも動けて長く脚を使える馬。阪神内回りや中山など、直線が短いコースでの実績がある馬がしばしば激走します。一昨年2着のダノンバラード、2011年の勝ち馬アーネストリー、2010年の勝ち馬ナカヤマフェスタがこのパターンで穴を開けました。 ワンアンドオンリーは昨年のダービー馬。菊花賞以降はリズムを崩していましたが、前走のドバイシーマクラシックを3着と快走、ようやくスランプを脱出しました。ダービー以外の勝ち星はすべて阪神コースでのもので、内回りでもラジオNIKKEI杯2歳S勝ちがあります。臨機応変に動ける自在性がある馬で、ヨーイドンになりがちな長い直線コースよりも小回りコースの方が安定感があります。 ゴールドシップは今年は天皇賞を制して堂々の参戦になります。6歳とはいっても大きな衰えは見られませんし、今回は大の得意にしている阪神コース。3連覇の可能性も低くないでしょう。デニムアンドルビーは前々走の阪神大賞典2着も含めて、阪神コースでは5戦4連対。3歳時にジャパンカップ2着があるように牡馬相手でも引けをとらない実力の持ち主です。前走で56kgを背負ったことは今回に繋がるはず。 カレンミロティックは昨年の2着馬。前走の天皇賞は見せ場たっぷりの3着でしたし、その前の阪神大賞典4着も前が詰まる場面があってのもの。今季の充実ぶりは目を引きます。ヌーヴォレコルトはヴィクトリアマイルでは高速決着に持ち味を消された印象。牡馬クラシックの勝ち馬2頭を負かした中山記念が示す通り、しぶとさを活かせれば牡馬のトップクラス相手でも侮れません。 ラキシスは大阪杯でキズナを負かす金星を挙げました。2200mは最も得意とする距離ですし、間隔を開けてレースに臨むのもこの馬としては普段通り。6着に終わった有馬記念以上の結果が期待できます。ラブリーデイは鳴尾記念など今年になって重賞3勝、すっかり本格化しました。天皇賞から直行する馬に対して一戦余分になる点が気になって評価を下げますが、勢いが疲労を上回るようなら怖い一頭です。
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