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最速の月曜公開!全重賞の展望をお届けします

6月24日 阪神11R 宝塚記念(G1)

netkeibaデスクの見解

※月曜日段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

 春のグランプリとして年末の有馬記念と対をなす存在だが、秋の古馬路線が天皇賞→ジャパンC→有馬記念と定まっているのとは対照的に、宝塚記念に至る各馬のローテーションはバラエティに富む。臨戦過程が様々に異なる馬が一同に会するのが宝塚記念の華やかなところであり、また難しさでもある。

 大阪杯がGIに昇格するまでは春シーズン唯一の古馬中距離GIで、中距離馬の最大目標となるレースだったが、過去10年で馬連配当が3桁で収まったことは1回もない。大阪杯の昇格で地位が相対的に低下していることもあって、「荒れる宝塚記念」の伝統は今後も続いていくのではないだろうか。

1.格が当てにならない下克上レース

 過去10年の勝ち馬のうち、エイシンデピュティ、ナカヤマフェスタ、アーネストリー、ラブリーデイ、サトノクラウンの5頭はここが国内GI初勝利。ドリームジャーニーとマリアライトも、古馬牡馬のGIタイトルは初獲得だった。実績面で格下と見られる挑戦者が互角以上に戦えるレースである。

2.休み明けは厳しい

 「前走が3月以前だった」という馬が3着以内に入ったのは、過去10年で2回のみ。いずれもドバイ帰りだったジェンティルドンナ(2013年3着)とドゥラメンテ(2016年2着)で、いずれも断然人気になりながら勝ち損ねる形だった。両馬を含めて、前走が3月以前だったという馬は、30年以上勝利がない。4月以降にレースを使えなかった馬は割引が必要だ。

3.スランプが続く馬の復活は難しい

 過去10年の勝ち馬で前走も勝っていた馬は3頭だけと、敗戦から巻き返す馬が少なくないレースだが、前2走とも連対を外していた馬の勝利は2011年のアーネストリーだけ。アーネストリーも前走金鯱賞が3着で、前々走は前年秋の天皇賞を3着と好調を持続していた。スランプに陥った実績馬の復活は簡単ではない。

 パフォーマプロミスは3歳9月のいわゆる「スーパー未勝利戦」でデビュー勝ち。3、4歳時にはわずか4戦しか使えなかったが、体質の弱さが抜けてきた昨年春以降は、3着以内を外すことなく出世を重ねて、6歳にしてGIの舞台までたどり着いた。相手なりに走れる反面、突き放して勝つような決め手には欠ける。一昨年の勝ち馬マリアライトに似たタイプで、前走目黒記念の惜敗は気にしないでいいだろう。戸崎圭太騎手との相性も[2-1-0-0]と抜群で、道悪や直線が短いコースにも実績がある。今の充実ぶりならばGI実績馬相手でも臆する必要はない。好勝負可能と見る。

 サトノダイヤモンドの前走は内枠が仇になって窮屈な競馬になった。トビが大きな馬だけに影響が大きかった印象で、大敗は度外視していいだろう。ピーク時の状態には戻っていないとしても、能力的に軽くは扱えない。

 ステファノスはもともと叩き良化タイプだから、新潟大賞典の敗戦はある程度織り込み済みだったのではないか。国内GIで3着以内が3回ある実力馬で、前走で今回と同じ58kgを背負っていたこともプラス材料と見なせる。

 ワーザーは香港の一流馬で、昨年もGIを2勝している。宝塚記念に海外の一流どころが出走するのは初めてのことで前例がないが、馬場さえフィットすれば好走しても驚けない。

 菊花賞馬キセキは休み明けもあるが、同一条件のすみれSを負けているように小回りコースでの実績に欠ける点も不安材料だ。下剋上レースという観点からは、鳴尾記念で重賞の壁を突破したストロングタイタン、連勝の勢いで挑む無欲の逃げ馬サイモンラムセスにも目配りしたい。

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