の予想

9月9日 中山11R 紫苑S(G3)

  • 複勝

    1点

    13

    5000円

  • 馬連

    流し

    5通り

    13

    相手

    3

    7

    8

    15

    16

    各1000円

購入:10000円(6通り)

このレースの収支

払戻:0円
収支:-10000円

の見解

 秋の中山開幕初日に行われる、秋華賞トライアルの紫苑S。中山開催でもっとも馬場が高速化するのは、通年、野芝がメインのこの開催。近年はエアレーションやシャッタリング作業で一時期と比べると時計を要すようになったと言っても、やはり時計が速く、内枠と逃げ、先行馬が有利のイメージが強くあります。しかし、昨年、大外枠から勝ちに行く競馬をしたビッシュが優勝したように、外差しがぶっ飛んで来ることも少なくありません。

 この理由として、紫苑Sが行われる中山芝2000mはレースが淀みなく流れることが多いためでしょう。中山芝2000mは、前半が上り坂のため、前半3Fのペースはそこまで速くなりませんが(紫苑Sならば34秒台後半?35秒台前半)、向正面で下り坂があるために、上級条件ほどそこでペースが上がります。

 特に、昨年のビッシュ(戸崎騎手)やファータグリーン(田辺騎手)などのように、決め手に欠ける馬&ベテラン騎手のコンビは、向正面で位置を上げて来るので、他馬もそれにつられてペースを上げる傾向。結果、1000m通過が60秒を切ることがほとんどで、中山開催の過去9回で一番遅かったのは一昨年の60秒6。他の年は60秒以内で通過しています。

 つまり、過去10年でスローペースになったのは、一昨年のみ。これは外枠を引いたカンデラと内枠を引いたノットフォーマルにハナ争いが注目される中、けん制しあってレースが進み、隊列が乱れなかったもの。しかし、前半5F60秒6-後半5F59秒6なので、極端なスローペースでもありません。

 もちろん、逃げ馬がいるか不在か、戸崎騎手や田辺騎手などのベテラン騎手が向正面でペースを上げられるような馬に乗っているかどうかにもよりますが、全体的な傾向としては、レースが流れると判断していいでしょう。レースが流れれば、総合力が問われることになりますから、スピード特化型や瞬発力特化型の馬は通用しません。おおむね能力どおりに決着することになります。

 今年は、例年と比べても春の実績馬が少ないメンバー構成。今年の春の牝馬クラシック戦線は、ハイレベルと言われ、実際にメンバーの質の高い一戦でした。この夏に地力をつけた上り馬が台頭するのは、そう簡単でもないでしょう。今回のメンバーで実力ナンバー1なのは、オークス4着馬であり、前走ではHTB賞を完勝したディアドラで間違いありません。しかし、今回は休養明けで自己ベストのPP指数をマークした後の一戦。二走ボケを起こす可能性も十分あり、本命にする決心がつきませんでした。

 よって、◎は、今年1月の寒竹賞ではホウオウパフュームに完敗でしたが、その後、地力をつけて500万下特別1着、前走のいわき特別(1000万下)でも勝ち馬とタイム差なしの4着と勝ちに等しい内容のミッシングリンクを推します。この馬は1000万下で4着という着順が悪いのか(?)、前売りの現時点では11番人気と人気がありません。

 しかし、前走指数は、かもめ島特別(1000万下)を制したポールヴァンドルとほとんど差がないもの。さらに横にぴったりと張り付いてくるコスモナインボールを4コーナー手前から振り落としに行って3着とハナ差まで粘った内容は上々。直線まで仕掛けを我慢すれば、悪くとも2着はあったレースでした。

 前記したように紫苑Sは、けっして逃げ馬が有利なレースでもありませんが、不利でもありません。また、この馬は前半からペースを上げていく逃げ馬ではなく、再加速型の逃げ馬なので大崩れがあまりないタイプ。強豪相手の今回でも3着くらいなら十分ありそうです。

 ○は、今回のメンバーでは実績差以上のディアドラ。この馬の前走HTB賞は、降級馬ラヴィエベールを2着に押さえて、3着馬には3馬身半差。本当に強い内容でした。ただ、この馬はデビューから距離を延ばしていくことで成績が上昇したステイヤー色の強い馬。前走の勝利は、純粋な成長力よりも、札幌の稍重で時計を要す馬場だったことが、強く後押ししたようにも受け取れます。強さは認めますが、危うい要素もある人気馬だけに、対抗評価に止めました。

 ▲は、デビューから2戦2勝と底を見せていないルヴォワール。この馬のデビュー戦は反応が悪く、荒削りな一面を見せながらもラスト1F最速11秒8を差し切って勝利。前走のミモザ賞でもラスト1F地点で先頭にいたウォーブルと差が約2馬身ありましたが、ほとんど追われるところなく、楽に1馬身半差捕らえました。この馬は春のフローラSを目標にしながらも、フレグモーネで回避。春のクラシックは不本意に終わりましたが、出走していれば本命候補の1頭だった馬。素質が高い馬であることは間違いないので、上位評価は外せません。

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