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英国競馬のなかでは最高峰のレース。
高い次元のスタミナと馬力が要求され、サドラーズウェルズは当然として、ガリレオ、シーザスターズのアーバンシー持ち種牡馬が強力。
過去5年の人気薄(6番人気以下)で好走した馬はどちらもホーリング、ダイイシスとシャーペンアップの血を持っている。また、シングスピール、シャマーダルというノーザンダンサー系のなかではスピード、キレ指向の血統を持っていました。

JRAの予想では「能力の方向性は一定ではない」と常々強調していますが、英国競馬の大レースに関してはJRAに比べてコース、馬場、展開による適性差が小さいため、「能力の方向性はほぼ一定」です。
このレースも過去5年で馬券になった15頭中13頭は英国所属馬。残りの2頭も英国とは適性が近いアイルランド所属でオブライエン厩舎のガリレオ産駒。英国所属馬が有利で、毎年カタイ決着が続いているように、英国の実績がそのまま繋がります。


本命はクリスタルオーシャン。
父はシーザスターズ。母系には人気薄で馬券になった馬が持っていたシャーペンアップを持ち、適性の高い血統。
英国所属、英国で実績を挙げてきた馬。昨年は2着に敗れましたが、今年は臨戦過程が昨年と異なり、前哨戦には約2000mのプリンスオブウェールズSを選択。スタミナ型なので、使い込んで良化させるローテーションと距離延長は歓迎。昨年よりパフォーマンスを上げる可能性も。

対抗はエネイブル。
一昨年の勝ち馬で父の父がガリレオ。英国実績も十分で、人気でも逆らえません。
強いて不安材料を挙げるなら、今回は生涯で初めての距離延長。2400mばかりを使って好走してきた馬ですが、前走休み明けで約2000mを好走した反動が出てもおかしくないタイミングではあります。もちろん、血統的に距離は伸びるほうがよく、その心配も杞憂に終わりそうですが。

人気薄ではデフォー、サルウィンに期待。どちらも2014年6番人気3着のMukhadramや2015年7番人気3着のRomsdalに近い血統を持つ英国所属、実績馬。
デフォーは父母父がガリレオやシーザスターズと同じくミスワキ。母父はノーザンダンサー系のなかではスピード寄りのピヴォタル。
サルウィンは母父がガリレオ。父キャンフォードクリフスと父母父マルジュはどちらもマイラー。

他では英国所属ではないガリレオ産駒のヴァルトガイスト、マジックワンド、アンソニーヴァンダイク、ノルウェーも。