netkeiba

土曜日の東京芝コースは内外の有利・不利がほぼないフラットな馬場傾向だったが、日曜日はさらに含水率が下がって速くなる可能性が高い。土曜日の3歳未勝利のマイル戦が1分33秒7で決着したことを考えると、このレースは1分31秒台の決着も視野に入れておく必要があるだろう。

こういった高速馬場では前が止まりづらいぶん、距離ロスの影響が大きく、どうしても外を回らされることが多い差し馬が届かないケースが多い。もちろん展開にもよるが、このレースもその傾向は押さえておきたく、人気馬の本命は先行馬◎ジャンタルマンタル。

◎ジャンタルマンタルでもっとも評価すべきは前走の皐月賞。道中のペースが緩まずに、かなりタフな消耗戦となったレースだが、同馬はその流れを前で受けて、早め先頭からあわやの3着。やや強気すぎる仕掛けにも見えるが、この馬のこれまでの走りからも瞬発力勝負では分が悪いと踏んでの早仕掛けだろう。となると、このレースもスローのヨーイドン！に付き合う心配はなく、自ら仕掛けていって押し切る作戦に出る可能性が高い。今の高速馬場ではこのタイプの先行馬が押し切りやすく、その点も好材料だ。

そもそもこのレースは能力と実績では◎ジャンタルマンタルと△アスコリピチェーノが抜けた存在で、そこに内枠を利した◎ロジリオン、立ち直りつつある△ボンドガール、数を使えていないが能力は△アスコリピチェーノ以上の△アルセナールがどう挑むかという見立て。

能力、実績が抜けた◎ジャンタルマンタル向きの馬場傾向なら、勝ち負け必至とみる。

そして穴馬の本命は◎ロジリオン。高速馬場の東京マイルで好走しやすい1400m実績馬で、京王杯2歳Sではのちに阪神JFで3着に好走するコラソンビートの2着。しかも勝負どころでコラソンビートに外から蓋をされて踏み遅れる不利もあってのクビ差負け。コラソンビートは阪神JFで距離が長いながらも△アスコリピチェーノに0.2秒差負けで、この物差しからも◎ロジリオンがこれほどナメられたオッズになるべき馬ではないことがわかる（いや、美味しいのだが）。

前走のファルコンSは直線で前が詰まってまったく追えずの競馬。前が開いた時には大勢決した後だったが、それでも自ら脚を伸ばしてあっという間に前との差を詰めて見せた。

京王杯2歳Sで高速馬場にもタイプしており、内枠からロスのない好位差しを武器に大駆けを期待したい。

以下、△アルセナールは前走のクイーンCが非常に強い競馬。その前走は内ラチ沿いを追走、直線では前があかずに追い出しを待たされるロス、そして挟まれるシーンもあった。完全に踏み遅れたが、外伸びの馬場のなか、ただ一頭だけ内から伸びて2着を確保。休み明けも調教ではラクに好時計をマークしており、上記2頭を逆転する可能性はゼロではない。

△アスコリピチェーノは過去の戦歴を見ても人気になるのは当然で、ここも大きく崩れることはないだろう。ただ、今の高速馬場が合うかとなると、上がりの脚に限界があるタイプだけに、差し遅れる可能性が否めないとみた。

△ボンドガールは前走を使って前向きすぎるところが出てきたが、今の馬場ならそれが大きなマイナスにならなそう。完調なら勝ち負けまで持ってこられる馬だが、完調には一歩及ばない状態でどこまで走れるか。能力はもちろん高い。