netkeiba

　ダノンスマッシュにとって今回は父ロードカナロアに続く史上初の父子春秋スプリントGI連覇が懸かる。近走はレース間隔を取ってぶっつけ本番で結果を出している。今回もここに照準を合わせてきた。王者の力を発揮するだろう。
　とはいえセントウルSはハイレベルだった。高松宮記念でダノンスマッシュに首差2着のレシステンシアが1分7秒2の好時計で正攻法で押し切った。2着ピクシーナイトは切れ味で迫り、3着クリノガウディーは本来の粘りが戻った。4着ジャンダルムは出遅れたが豪快に追い込んだ。前哨戦のレベルはセントウルSが断トツだろう。ここはダノンスマッシュ対セントウルS上位組の争いと見たい。
　魅力はジャンダルムだ。母が名スプリンターのビリーヴだが、ホープフルS2着、弥生賞3着とクラシック路線に乗ってしまったためにスプリント戦を使う機会がないまま6歳になった。やや頭打ちで迎えた中山1200m芝の春雷Sは正攻法で抜け出す圧巻の強さだった。筋肉が付いてスプリンターの体形に変化。母ビリーヴも奥手で今が充実期だ。北九州記念7着、セントウルS4着はいずれも出負けが響いたが強烈な切れ味を発揮。特にセントウルSはとても届かないような位置から3F32秒6の驚異的な末脚を見せた。得意の中山で流れに乗ればチャンス十分。母子制覇の快挙に期待する。
　ピクシーナイトは福永騎手が素質を評価している逸材。CBC賞2着、セントウルS2着は控える競馬で切れ味を発揮した。スピード能力は高く、イン有利の馬場で絶好の枠を引いたのも好材料だ。レシステンシアはセントウルSで早めに動いた分、やや詰めを欠いた。今度はワンテンポ脚をためたい。ダノンスマッシュはもちろん末脚堅実。一昨年3着、昨年2着で今年はチャンスも十分ある。
　この4頭の争いだろう。クリノガウディーは昨年高松宮記念1位入線当時の粘りが戻った。ハイペース必至でシヴァージ、アウィルアウェイの切れ味が3着候補で面白い。馬券は印上位4頭の馬連と3連複ボックスが本線。△3頭を抑えた3連複と、印上位4頭でジャンダルム1着固定の3連単は買いたい。