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◎8 カランダガン〇2 クロワデュノール▲14 ダノンデサイル△15 マスカレードボール
【先行負荷大・差し負荷大】（消耗戦ゾーン）
サンライズアースはテンが遅く、クロワデュノールとホウオウビスケッツはハナは行きたくない思惑から、おそらくハナ主張はシンエンペラーになるだろう。一応外からの主張で一列目のハナ争いがごちゃつく要素はでてきたと言える。常識的なペースや隊列で推移しない可能性も視野に入れた中で、今の時計は速いもののタフな馬場に対応しながら差し込めるタイプの馬を評価したい。
【評価馬】
◎8 カランダガン
欧州チャンピオンが満を持してのジャパンC参戦。起伏が激しいアスコットで高い打点を出してきたプロフィールだけなら、昨年来日して穴人気に推された同厩のゴリアット（6人気6着）と近い境遇にはあり、真っ先に軽視したいような海外馬として扱いたい状況にはなる。ただし、後述する2つのゴリアットとの明確な違いにより、カランダガンをアスコット好走プロフィールで軽視するのは愚直な発想だとみている。
第一に、今年のアスコットは例年比で高速馬場だった点である。特に、開催が進んでイギリスのオフシーズンにあたる10月のイギリスチャンピオンズデーの開催でもインが非常に強いバイアスの高速馬場で開催されたのは、近年でも稀のケースだった。前走英チャンピオンS（1着）のレースとしても比較的ペースが流れていた状況に対して、勝負所から外スムーズでポジションを押し上げて突き放す圧巻劇。アスコットらしからぬ傾向のもとで他を圧倒した点に価値があり、負かした面々もオンブズマンやドラクロワといった欧州中距離路線最強格の2頭でメンバーレベルとしても申し分ない状況のオマケ付きだった。この背景からも、並の海外馬ではないことを頭に入れておきたい。
第二に、日本質のレースになりやすいヨークでのインターナショナルSやメイダンでもハイパフォーマンスを叩き出しており、先述したアスコットらしからぬ条件でハイパフォーマンスを示した事実からも、むしろレース質的には日本キャラに近いとみている次第である。ゴリアットはtheイギリス競馬向きの馬力を活かした消耗戦に強いタイプだったため、その時点でキャラに矛盾が生じていると言えるだろう。その2戦では、シティオブトロイとダノンデサイルがスムーズな立ち回りの中で最大打点を発揮している状況に対しては遅れを取ったとはいえ、これら2頭と遜色ない後半力を示している時点で世代トップレベル級の存在として評しても何ら問題ない。
このように、馬のキャラとしても日本質の要素を強く含んでいるタイプと判断可能で、日本の馬場にさえ対応さえすれば他を圧倒する世界線まで期待できる逸材と言えるだろう。そして肝心の馬場対応についてだが、今の東京芝は秋開催Cコースで頻出しやすい”昔の中山”色が強いバイアスとなっており、キレを武器とする純正日本キャラよりも欧州的な要素を含むタイプの方がパフォーマンスを出しやすい状況にある。
長々と見解を述べてきたが、世界トップレベルの存在が日本競馬への対応不安だけで疑問視される状況に待ったをかけたい。結果はどうであれ（勿論勝利を望んでいるが）、今年のジャパンCで本命視すべきはカランダガン一択という見立てのもと、2025年で最も楽しみなドリームレースを満喫したいと思う。
〇2 クロワデュノール
指数的にはシンエンペラー以上のテンは持っているため、枠順利込みでインポケのべスポジを引ける可能性が高く、常識的な隊列推移ならまず恵まれる状況にはあるだろう。中山色が強い馬場での東京は望むところ。海外帰りで調整不安が囁かれているが、中途半端に間隔が空くよりはこの短期間で走れる状態にまで持ってきたことの方が好感が持てる。対マスカレードボールに3戦全勝ながら人気は逆転している状況含めて、今回こそ積極的に買うべき存在として評価したい。
▲14 ダノンデサイル
何といっても後半5F史上最速を踏んだ6走前日本ダービー（1着）が優秀で、この打点を引っ提げて2走前ドバイSC（1着）でもカランダガンを寄せ付けない走りを見せ付けた。まともなら勝ち負け濃厚な存在と呼べる中で、まともに走ることができるのかという点については〇クロワデュノールよりも不安に感じている次第。前走インターナショナルS（5着）は、スロー進行で折り合いが付かず結果が伴わなかったことは仕方ないにせよ、リズムを崩す要因としては気に留めておきたい。好走率は高いと感じつつも、人気上位勢では一つ評価を落としたラインで考えたいところ。
△15 マスカレードボール
東京でのスロー決め脚勝負なら現役最上位級の存在として評価している一方で、今回の中山色が強いタフな馬場造成で長く脚を使わされる状況まで視野に入れた時、バネ感が強い純正日本質の走りが特徴的な当馬はパフォーマンスを落とす可能性が十分考えられる。その下げ幅を考慮しても他の中穴勢に劣るまでは思っていないとはいえ、人気を集めるトップ層相手には後塵を拝すとみて4番手評価とした。
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