ドラゴンブースト。
初めて買う馬。
スクリーンヒーロー産駒の、牡馬。
良駒だと思う。
次走でと思い、待っていた。
先週は「問題のモーリス産駒」を見極める週末となり、アルテヴェローチェはよく頑張ってくれた。やはりモーリスは「馬場と合うか」より「個の能力と個性」の方が大事と見る。ロベルト系全般の特徴でもある。
元祖・個の能力と個性で見極めたい種牡馬。それが、モーリスを生んだ、スクリーンヒーローの産駒たちだった。今もこうして活躍馬を出してくるのはすごい。この馬はマイルを中心に使われてきたが、本来は中距離タイプで2000mはもつはず。もともとスクリーンヒ-ロー産駒は。
”中山芝2000~2200mが得意”
ジェネラーレウーノがそうだった。そしてこの馬は京成杯を勝っている。ドラゴンブーストは、ワンペースな先行馬も多いスクリーンヒーロー産駒の中では「追ってから伸びる」感じがある。
”この時点までの、世の中の評価より、地力を秘めている可能性がある。”
G1朝日杯FS・8着の内容も悪くない。G1レースでも中団の外目から脚は使えていた。あとは今回、「中山向きの走りをさせてあげることができるか」どうかだけだが、それが可能だと見る。
エビデンス・過去の似ている事例は少ない。ホープフルSがG1となって以降は、2000m向きの馬はマイルのG1である朝日杯FSにはあまり出なくなったからだ。そう、朝日杯FS→京成杯は理に適っているローテだが最近では少なくなってきた。なので、それより前の事例を見たい。
ジャリスコライト。この馬が朝日杯FS(3着)→京成杯(1着)という成績を上げている。イメージとしてはこれに近い。ただ、ジャリスコライトは人気馬だった。ドラゴンブーストはそれほど人気がない。そういう意味では。
ダブルシャープ。この時に似ている。2018年の京成杯に出ていた、朝日杯の9着馬。京成杯では4番人気だったが、けっこう自信があった思い出の1頭。酷い騎乗で中山で前残りの中、14番手から7着まで押し上げてゴール。呆れたことを思い出している。偶然だが、その時に京成杯を勝ったのがスクリーンヒーロー産駒のジェネラーレウーノで、二番手から綺麗な競馬で抜け出していた。
”今回は、ダブルシャープの様な成績のスクリーンヒーロー産駒が、ジェネラレーウーノの様な競馬を披露したい。”
鞍上は、丹内騎手。
意外といい騎手選択になったように思う。マイネル軍団の馬に乗り、けっこう中山向きの競馬をしてきた騎手。東京より中山が合う騎手だ。位置を取れる馬。今の中山Cコースは合うはず。溜めても何もいいことはなく、切れ味はない。前に行きたい。3番手前後のイメージで乗ってもらいたい。人気馬をマークするのではなく、イニシアチブを取る競馬で。
”丹内が、かつてコスモファントム(中山金杯・3着)でやっていた競馬”
あの形がベストだ。あの騎乗をやってほしい。
相手を少し、見渡してみる。
素質馬だらけだが、やはり東上してくるパーティーハーン。ウートンバセット産駒ながら軽快なタイプ。これに注目ておきたい。馬場が合いそうなタイセイリコルドもマーク。前に行けるゴールドシップ産駒は、今の中山には合う。
<本島修司の競馬分析ワード>
【馬単位】:2008年に本島が発案した概念。一般的な「このレース、どの馬が来るか」ではなく「この馬、どのレースなら来るか」という見方に切り替えること。馬1頭と真摯に向き合うための概念。
【良駒】:その種牡馬の「産駒らしさ」が濃く出ている馬。『信頼性』が見込め、『ポテンシャルの高さ』を測る目安のひとつにもなる。
【エビデンス】:本来は「根拠」という意味の言葉だが、似ているパターンや、似ている状況で「必然の好走が出来た過去の事例がある」という意味で使用している。
公開日時:2025/01/17 18:03