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今年の帝王賞を考える上で、大井2000ｍの大事な前哨戦が以下の２つ。
　【昨年11月ＪＢＣクラシック】
　前半３Ｆ36秒０で入ったノットゥルノの逃げは極端にペースを落とすこともなく、平均速めのＭペース。３番手にいた◎キングズソードが直線突き抜けて、４馬身差の楽勝。勝ち時計２分５秒１は、自身の12月東京大賞典（５着）の２分７秒７より２秒６も速く、完勝といえる内容でした。それなりのピッチを刻んで２着に粘ったノットゥルノは４馬身差完敗とはいえ、価値ある内容。逆に４着メイショウハリオは体調面が今ひとつなのか、それとも昨秋から新たに導入した大井の「白砂」が合わなかった印象。５着ウィルソンテソーロはこの時点では案外な内容でした。

　【昨年12月東京大賞典】
　逃げたウィルソンテソーロは中盤に１Ｆ13秒台が３回あるように、絶妙にペースを落としての逃げ。結果的にこれが良く、２着に粘りました。全体的な緩ペースの中、道中後方から大外を突き抜けたウシュバテソーロは文句なしの強さ。逆に２〜４着馬は「最終４コーナー１〜３番手」の馬がそのまま粘っただけ。最終４コーナー１番手のウィルソンテソーロが２着、４コーナー２番手のドゥラエレーデが３着、４コーナー３番手のノットゥルノが４着。そう考えると、最終４コーナー５番手から伸び切れず５着に終わった◎キングズソードは完全に位置取りでの敗戦。ＪＢＣクラシック、東京大賞典の２戦の内容から、今回人気のウィルソンテソーロ、ノットゥルノとは決定的な差はないと見ます。

　【今回の展開？】
　川崎記念を逃げ切ったライトウォーリアが行けば、ノットゥルノやウィルソンテソーロが無理に潰して逃げるシーンはまずなさそう。平均速めの締まった流れ。ノットゥルノやウィルソンにも申し分ない流れですが、好位をキープしたいキングズソード、セラフィックコールにも理想的な展開。全体的に流れが速く、最後は地力勝負になると見ます。

　【結論】
　◎キングズソードがＪＢＣクラシックの再現期待。前走・かしわ記念（４着）は極端な不良馬場の大外枠。逃げたシャマルがそのまま残った舞台設定で、なんとか位置は取りに行きましたが、条件的に厳しかったです。大井の白砂の適性は疑いようがなく、一度乗って勝っている藤岡佑騎手との再コンビも心強い。早め先頭で突き抜けるとみます。
　相手はセラフィックコール。大井初参戦が大きなポイントにはなりますが、パワーがある馬だけに前走の川崎（川崎記念５着）よりは向くとみます。大箱も合っています。
　ウィルソンテソーロはどう乗るか？逃げは考えにくく、そうなると、勝ち味に遅い展開になるかもしれません。馬券的には２、３着向き。
　ノットゥルノはとにかく大井で走ります。右回り専門。ライトウォーリアの存在が多少厄介ですが、好位でうまく流れに乗れれば。
　メイショウハリオは完調手前。大井の「白砂」も合わないですが、底力で浮上のシーンは少々押さえておきたいです。
　充実サヨノネイチヤはこの相手で勝ち負けまではともかく、相手なりにしぶとく走る根性は評価します。