圧倒的に香港馬が強いレースがスプリントであれば、圧倒的にヨーロッパ勢が強いのがヴァーズ。
過去10年、3着以内に入った馬の地域別内訳は・・・
日本:3
香港:3
ヨーロッパ:24
となっている。
今年のメンバーを見渡してみても、ハイランドリール、タリスマニックという国際GI勝ち馬が揃っており、ヨーロッパ勢の壁は高そうだ。そこに日本馬がどこまで太刀打ちできるのか?今年はそういった構図だと見る。
今年もこの馬が中心ということでいいだろう。本レースで引退を迎えるハイランドリールがその馬だ。これまで世界7カ国を股にかけ、アメリカ、香港、イギリスでGIを6勝。この香港ヴァーズの舞台でも、15年が優勝、16年が2着と好成績を収めている。
前走ブリーダーズカップターフは、タリスマニックに後塵を拝し3着。本来出走するはずであった凱旋門賞を道悪のため回避し、英チャンピオンSから中1週の強行軍であったことも影響があっただろうと想像する。中3週の今回で、しかも得意のシャティンとあれば、引退の花道を飾る可能性は高いのではないかと思う。
二番手はトーセンバジルとした。
重賞未勝利、レイティングも出走馬中8番目と、実績面だけでは評価しにくい。しかし、鞍上がマジックマン・モレイラであることや、2400m戦に限っては昨年のジャパンカップ以外は馬券圏内に入っていること、そして香港に毎年遠征馬を送っている藤原調教師が送り込んでくるからには、香港馬場への適正の高さがあるはずだと見ている。実際、直前のコメントでも、「トーセンバジルの方が魅力」と答えている。
続いてはタリスマニック。
前走ブリーダーズカップでハイランドリールに勝ち、一躍スターダムへと駆け上がった。昨年までは目立った成績はなかったが、今年に入って急成長。ここまで7戦してすべて3着以内。GI初制覇をブリーダーズカップで果たすこととなった。ここでも当然人気するだろうが、今年はすでに8戦目。どこまでお釣りがあるかと疑問から三番手評価。
あとは菊花賞馬キセキ。香港に移動しからゴタゴタはあったが、あの泥んこ馬場の菊花賞を勝ちきったことから、さらなる上昇に期待。ケミカールチャージ、ティベリアンまでを押さえる。
公開日時:2017/12/09 08:31