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【Hレベルで拮抗】アルテヴェローチェがGI街道へ邁進。デビューの地は洋芝の札幌1500m。発表は良だが湿り気を帯び、通常よりは1秒弱時計の掛かる条件下・上がりは34秒7、ラスト2F・推定11秒5-11秒3というA級ラップでまとめた。東京マイルに舞台を移し、サウジアラビアRCは458(+10)kgにビルドアップ(重めともいう?)。スローだった初陣とは一変、前半1000mは57秒7のHペースで推移。道中追走に苦労、上がり3Fのレースラップは11秒7-11秒6-12秒0(35秒3)という、実力を計るためには絶好のタフな流れになったが、大外から風を巻いて自身34秒5の加速ラップで豪快に直強襲。1分33秒0(稍重)という走破時計は、過去10年ではサリオスの1分32秒7に次ぐ第2位、ダノンプレミアムと同タイムだった(両者はともに朝日杯FS優勝)。武豊Jが先週先々週と二度にわたって手綱を握り状態と進化を確認。前二戦のラップ通りなら今の京都の外差し馬場もプラスに働く。

　強敵はミュージアムマイル。前走の黄菊賞はラスト4Fから一気に11秒7にレースペースが上がり、続く3Fも11秒台のラップが並ぶ(34秒1)、持久力と瞬発力の両方を求められるHレベル決着となったが、33秒7の加速ラップを繰り出し鮮やかに3馬身差楽勝。操縦性は高く、ボディラインのベースも馬名通りのマイラー。C.デムーロ騎手ならきっと、マイルに距離短縮を想定し大胆に動かしてくる。

　単穴はニタモノドウシ、追い比べは望むところ。母の半弟はイスラボニータ、460kgの中型サイズながら臀部の丸みと厚みは2歳馬にしては際立っている。クローバー賞は他とは一線を画する手応えでコーナーを回り、洋芝条件下・34秒4という破格の上がりで1分28秒6のレコードを叩き出した。抜け出してからは手綱を抑える余裕さえあり、マイル延長、タフな馬場もドンと来い。

　アドマイヤズームの前走は前半1000m・58秒8のHペースを二番手追走、最速の上がりで後続を力強く3馬身突き放した。1分33秒9は前日のデイリー杯2歳Sより0秒8速く、数字的にも朝日杯FSにダイレクトに結びつく。稍重の京王杯2歳Sを最速の上がりで突き抜けたパンジャタワーも、距離延長や馬場に耐え得る。タイセイカレントは、サウジアラビアRCをメンバー中最速の上がりでジワジワ2着に浮上。ウリはパワー、週末の風雨を味方にできる。