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【GI場所の土俵入り】サトノレーヴは快速で知られたハクサンムーン(アイビスSD、スプリンターズS・高松宮記念2着)の半弟。2回の長期休養を余儀なくされたが、本年の6F戦は春雷Sを外強襲策でオープン初勝利。函館スプリントSは味なイン強襲に成功、キーンランドCは好位のポケットでリムも折り合いも盤石。レーンJの合図に即座に応え、直線半ばではすでに勝負あったの横綱相撲を披露。ちなみに前後半の3Fは33秒6-34秒3、過去十年では文句なしにNo.1となる1分7秒9で馬なりフィニッシュ。中山コースはマイル勝ちを含め3戦3勝、58kgも重馬場も経験済み。レース運びや戦績同様、調教の動きも凄みを増すばかりだ。

　対抗は前年の勝者ママコチャ。昨年暮れの阪神Cや3月の高松宮記念時は、毛艶が冴えず馬体の張りと気負いもひと息。道悪にも脚をとらえ闊達さが見えなくなったが、良績は5月後半から10月に集中。昨年は北九州記念2着をジャンプボードに、GI・スプリンターズSでは鋭く馬群を断ち割った。本年のステップレース・セントウルSは枠は大外。前半掛かり気味に脚を使わされながら、僅差の0秒1差に踏ん張った。予想通り、馬体もひと絞り。折り合いと反応アップを坂路調教で川田Jも感じ取っている。

　ナムラクレアの逆襲も要注意。重賞は4勝、しかしGIは小さな不利やロスが重なり、高松宮記念は2着2回、スプリンターズSは3着。あと一歩勝利に届かずに来たが、調教メニューを坂路一本に絞り瞬発力をギリギリまで研磨。一か八かの造りを試みてきた。

　惑星はオオバンブルマイ。豪州で約5億円賞金も積み上げたが、まだキャリアは重賞3勝を含め[4-0-2-3]。キーンランドCは初の6F、勝ち馬を0秒8上回る33秒2の豪脚を駆使し3着に急追。武豊Jの目の覚める大外一気を目にするかもしれない。

　トウシンマカオは当コースのオーシャンSを15番枠、前回のセントウルSは17番枠、外枠を引けば破壊力のある決め手が繰り出せるが、今季は2番枠。どこで馬群を捌くかだろう。

　ビクターザウィナーは春の高松宮記念3着。その後2戦停滞したが、リフレッシュを計り、モレイラJを背に中山芝調教は覇気のある動きを見せていた。左後肢が流れ気味、右回りのほうがいい。ピューロマジックは横山典Jと新タッグ。従来の戦法は逃げだが、強力な逃げ馬は強烈な追い込み馬にもなりうる。仰天の後方一気、マジックを一考。