丹下日出夫の予想

丹下日出夫

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問答無用の決定力!週末の特別レースを完全に制圧します!

4月30日 京都11R 天皇賞(春)(G1)

  • 馬単

    1着流しマルチ

    12通り

    1着

    3

    相手

    1

    2

    6

    12

    13

    16

    各300円

  • 3連単

    1着2着流しマルチ

    30通り

    1着

    3

    2着

    13

    相手

    1

    2

    6

    12

    16

    各100円

  • 3連単

    1着2着流しマルチ

    30通り

    1着

    3

    2着

    1

    相手

    2

    6

    12

    13

    16

    各100円

購入:9600円(72通り)

このレースの収支

払戻:0円
収支:-9600円

丹下日出夫の見解

【震撼】タイトルホルダーはイクイノックスと肩を並べる現日本競馬を代表する巨人。中長距離界シーンの力量はずば抜けている。3歳クラシックは皐月賞2着、ダービー6着。ひと夏越えた菊花賞は2着に0秒8差の堂々の逃げ切り。明け4歳緒戦の日経賞は八分の造りゆえ際どい勝利となったが、ひと叩きした天皇賞(春)は、前半1000mが60秒5、続く1000mは63秒1、そして最後の1000mは60秒0。11秒9-11秒5-11秒7という快ラップでまとめ7馬身差独走を果たした。

 盾がピークかと思いきや、宝塚記念は1000m通過・57秒6-2000m通過・1分57秒3。後半5Fめから先頭に並びかけ、11秒9-11秒5-11秒7とピッチを上げ、後続の脚をなし崩しに封じ込めた。終い2Fはさすがに12秒0-12秒4を要したものの、上り36秒1はメンバー中最速。アーネストリーが保持していたレコードを0秒4更新する2分9秒7という快記録で、日本競馬の中長距離史上に名を刻んだ。

 凱旋門賞はレース史上でも稀な超のつく豪雨。執拗なマークにもさらされスタミナを削がれたが、直線を向いたときは一瞬もしかして? ――オルフェーヴルやエルコンドルパサーは別格として、そのほかの日本馬ではもっとも内容の濃い凱旋門賞だったように思う。

 ただ、極限の不良馬場を力走した反動は大きく、有馬記念の頃は血便が出た? (笑)。身体も闘志もこぢんまり、条件クラスの馬のように小さく萎んでしまった。歴史に名を残すGI馬たちも、多数の馬がどこかでピークを過ぎる。明け5歳となった日経賞の印は対抗。〇を打って半信半疑で見守るしかなかったが、重心低く、一糸乱れることのないフォームで不良馬場を捉え、水分をたっぷり含んだ中山の坂を、ラスト2F・11秒9で駈け上り後続を子ども扱い。最後手綱を緩めたため終い1Fのラップは12秒4に終わったが、2着には1秒3差。

「震撼」という言葉は、あの場面に使うのだろう。強さの質やレベルがちょっと違っていた。調教タイムは有馬記念当時と数字的には変わっていないが、地を捉えるグリップ力、力強い首使いと推進力は有馬の比ではなく、昨年春の上昇過程と同様かそれ以上のコンディションが整った。週末は雨、重馬場もスイスイ、加えて枠はロスなく運べる3番。ライバルたちが馬場に泣けば、今年も圧勝の天皇賞となるかもしれない。

 相手は4歳・菊花賞上位勢。一番手にはボルドグフーシュを指名。菊花賞は前半1000m通過・58秒7というHペースの上に立ち、ラスト4Fめから11秒9-11秒9-12秒2-12秒9。肉を切らせて骨を断つ心を揺さぶるHレベル決着となったが、ハナ差及ばず2着惜敗。ただ、3分2秒4は同じ阪神3000mで行われた前年のタイトルホルダーより2秒2も速く、高速の菊花賞を勝ちあがった4歳馬は、オルフェーヴル然り、ゴールドシップ然り。有馬記念でも勝ち負けを演じており、記録通り最速の上りで2着に駈けこんできた。

 前哨戦の阪神大賞典は1000m通過が64秒9の超スロー。終い1000mのレースラップはすべて11秒台、ラスト3Fは11秒4-11秒3-11秒7(34秒4)。上りだけの瞬発力勝負に0秒3差遅れをとったものの、体型的にややトモが流れ気味。トップスピードに入るためにはどうしても助走時間が必要となるが、天皇賞のペースはきっと甘くはならない。1Fとはいえ3000mよりは3200mのほうがよりスタミナと持久力を問われ、重適性は不明ながら、パンパンの良よりは湿ったパワー馬場のほうが連対確率は高くなる。

 道悪対応が微妙だが、良馬場で施行されればジャスティンパレスは首位も有望。神戸新聞杯を境に本格化、乱ペースの菊花賞も勝ち馬に準ずる形で積極的に推し進め、最後は3着に力尽きたものの、もがき盛り返す素振りは胸を打った。有馬記念は菊花賞3着激走の疲れもたまっていたか。1000m通過・61秒2という緩ペースにも我慢が効かず、勝負どころでフォームがバラバラになってしまったが、リフレッシュ期間を設け阪神大賞典はキャリア最高の472キロに大幅にビルドアップ。狭いインに押し込まれても我慢が効き、残り1Fで馬群を断ち割り2着に0秒3差の完勝を果たした。半兄パレスマリスはベルモントSなど北米重賞6勝を挙げた、成功力を備えたタフな名馬だった。中間の追い切り等をみても、さらなる進化が見て取れる。

 菊花賞馬アスクビクターモアも、〇▲と力量はほぼ互角。皐月賞5着、ダービー3着、菊花賞はレコ勝ち。中長距離界の道程は文句なし。日経賞は身体の造りはほぼ満点。しかし気負いが空回り、まさかの出遅れ。本来渋った馬場も、そう苦にするタイプではなく、内外いろいろコースを探したけれど、シンガリ近くから追い上げる機会をまったく得られず。9着に沈没は致し方ない。しかし馬はまったく傷んでいない。休み明けをひと叩き、ガス抜きは完了。立ち回りは自在、持続力ある先行力は、ふたを開けたら直線平坦の京都にドンピシャかもしれない。

 雨量が多くなるにつれブレークアップが俄然ダークホースに浮上。阪神大賞典はバテるどころか58キロで伸びていた。条件戦ながら稍重で2勝、重馬場の中山2200m楽勝歴があり、首位はどうかだが2着争いの最大の伏兵となる。シルヴァーソニックは、レーンJとのコンビでステイヤーズS、サウジの3000mを胸のすく好騎乗でV2。ステイゴールド、オルフェーヴル系の味わい深さと面白さを伝える7歳馬です。ただ、雨は一粒でも嫌とか? 噂なんかほとんど信じないが、うーん。枠は外、雨だとさらに悩む。

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