netkeiba

【超えて行け】バーデンヴァイラーが満を持して重賞制覇にアタック。母系の基盤はキョウエイマーチ、半姉はBCディスタフをブッコ抜いた世界に名だたるマルシュロレーヌ。芝もそれなりに走るが、腰や背中に硬さがあり、弟も主戦場はやっぱりダート。想定外の高速馬場に戸惑い、条件クラスで一度3着と躓いたが、二走前の摩耶Sのラスト3Fは推定・12秒0-11秒9-13秒0(36秒9)。芝に換算すれば11秒ソコソコの出色のラップを並べた。総武Sは5F通過・63秒9の緩ペース。走破タイムは平凡ながら、ラスト4Fめ以降は12秒4-12秒4-12秒1-13秒3と高速。まだ腰つきが硬く、道中やコーナーリングのバランスには気を遣うが、右回りのほうがギアチェンジがスムーズ。操縦と才能の在処を、幸Jも追い切りで確認済み。

　対抗のグロリアムンディも、ダートに切り替え目下4連勝。高速ラップの芝はギアチェンジや加速など、いろいろ課題を残していたが、ダートは勝負どころで踏み遅れない。多少のロスがあってもすぐに追いつける。何よりも、砂を被っても怯まない闘志が大きい。二走前の雅Sは良馬場で1分50秒9、名古屋城Sは57キロを背負い1分51秒8で完勝。開催時期と馬場は異なるものの、GII・東海Sの勝ち時計1分51秒7と、ほぼ同レベル。操縦性は良好、ジョッキーも選ばない。

　超えるべき壁はオメガパフューム。東京大賞典4連覇という偉業を達成したが、交流重賞のみならずJRA重賞でも2勝を挙げており、59キロの斤量で1.3着と走る。

　ウェスタールンドは10歳のセン馬。重賞勝ち星は2020年のアンタレスSだけだが、GIチャンピオンズC2着、東京大賞典3着2回、OP入りして掲示板を外したのはわずか3回という頑張り屋。予定していた交流重賞を除外になったり、小さなアクシデントも発生したが、この馬とすれば順調に運んだほう。癖や末脚の威力を藤岡佑Jもよく知っている。ケイアイパープルも本調子。57キロなら交流重賞のみならずGIIIでも小差。オーヴェルニュは台風一過の脚抜きのいい馬場が追い風になる。