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【評価は分かれるだろうが】プレサージュリフトが直線一気に全馬をのみこむ。祖母はスーヴェニアギフト、母は函館SS2着。母の兄弟にベステゲシェンク、デアレガーロなど短距離系の重賞優勝馬および3着内馬多数。現4歳の姉オールアットワンス(父マクフィ)は、昨年のアイビスSDの覇者。父ハービンジャーの本馬は、胸前は厚く背中と四肢は長め。452キロの中型サイズながら、マイルから10Fまでをカバー可能な、良質馬の香りがプンプン。新馬戦はゲートの音にびっくりしたか。ダッシュがつかず、道中は呑気にシンガリ近くをとことこ。前半5Fは61秒9のスロー、3-4コーナーは馬群が密集し下手に顔を突っ込むと不利を被る。ハービンジャーの仔は持久力が持ち味。ならばと腹を括り、離れた大外に持ち出し、上がり3Fのレースラップは11秒5-11秒7-11秒6(34秒8)に対し、自身のソレは33秒3。2F標識すぎても前とかなり距離があったが、大外から呑み込むようにして豪快に3馬身と突き抜けた。加速したのは正味2F、推定10秒台を連発。脚周りにまだ弱点(ソエ)は抱えているものの、少々の課題には目瞑っても、◎を打ちたい逸材です。

　対抗は実力馬ベルクレスタ、将来を占うにはちょうどいい。最後の100mが甘く、二走前のアルテミスSは松山Jもギリギリまで追い出しを待った。苦心も多い馬だが、1分34秒0・クビ差2着に持ち込んでいる。しかし阪神JFは16番枠。前に壁を作れず、うーん。早め先頭策しか方法がなかったか…。しかし上昇度こそないが、直前の稽古はソダシの胸を借りほぼ互角併入。気配落ちはなく、相手関係からもここは勝負どころ。

　一角崩しがあればスターズオンアース。赤松賞は1分34秒3(3着)、フェアリーSは2着。勝負服は社台RH――まるで去年のステラリア(忘れな草賞勝ち、後にエリザベス女王杯2着)を見ているみたい。右回りにも左回りにも癖はあるけれど、前進気勢は一戦ごとにアップ。レース精度は確実に上がっていることを、横山武Jも手綱をとってわかった。

　惑星はショショローザ。ディープインパクト産駒の兄ワールドエースはマイラーズC、きさらぎ賞優勝、皐月賞2着。ワールドプレミアは菊花賞、天皇賞制覇。ドリームジャーニー産駒のヴェルトライゼンデはホープフルS2着。ロードカナロア産駒の妹は456キロのコンパクトな鹿毛。まだトモ高で幼い造りながら、友道厩舎のタレントたちと質の高い追い切りを消化し、無事新馬勝ちをはたした。押し出される形で直線早めに先頭に立ったが、上がり3Fは推定12秒3-11秒0-11秒0(34秒3)。正味2Fの瞬発力決着となったが、11秒フラットを二連発。上がりラップに才能と将来性が透けて見える。

　ラリュエルの初陣も記録的に滋味深い。母はクイーンS3着、半兄ステイフーリッシュは京都新聞杯勝ち。ディープインパクト産駒の妹も、四肢は細め、なのにお腹はポッチャリ。438キロと小さめだが、兄姉と体型も勝負根性も共通項多し。デビュー戦は1000m通過は60秒5。最内をピッタリ回り、11秒7-11秒0-12秒0(3Fは34秒7)というレースラップを、34秒4でイン強襲に成功。1分47秒3という走破タイムは、9Rの再度山特別(古馬2勝クラス)と、わずか0秒2差という優秀さ。兄ステイフーリッシュ同様、桜-樫戦線および古馬となっても、想像を少し超える働きをする賞金ハンターになる。モズゴールドバレルは、まだ幼い造り、浅いキャリアでも、シンザン記念は14番枠から6着と見せ場を作った。稽古は動く、伸びしろも大きい。