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【33秒台連発】左回り2000mなら中心は3歳馬ワーケア。

　右回りはホープフルS3着、弥生賞は2着。コーナー4つの中山は、フットワークがギコちなく、勝負どころで慎重な操作が必要。変に動かすと身体を痛める。皐月賞を回避し、ダービーへ直行したが、ポジションはスローペースの中団。ルメールが描いた通り、ゆったりとしたフォームで進めている。馬群を捌き、内よりを手応えよく追い上げ、ひょっとして、もしかして――だが、2400mは根本的に長いのだろう。1F手前でアゴがあがってしまった。

　しかし、東京1800mの新馬戦は、まだ腰が入りきれない、いかにも緩い造りでも、11秒1-11秒0-11秒4(3Fは33秒5)というレースの上りを33秒2で強襲。ゴール板が近づくにつれ加速ラップを描いた。うーん、あの仕上げでも推定10秒台の脚が使えるのか…。二戦目のアイビーSは、重馬場という条件下でも11秒7-11秒1-11秒2(3Fは34秒0)というレースラップを33秒3でグイとひと差し。重馬場でも推定10秒台を2連続マーク、みるみる間に3馬身と突き放した。

　今季の新潟は雨が多く、日本一水はけのいい芝も内は傷み、良馬場でも時計がかかるが、ワーケアにとっては、他が苦労するパワー馬場は、却ってプラス。アイビーSと同じ感覚で走れば、自然と勝ち負けになる。クラシック上位馬は菊花賞を想定しトライアルに回ることが多く、3歳馬の優勝は過去十年では一昨年のブラストワンピースくらいしかいないが、ワーケアはそもそも、3000mは想定していない(と思う)。まずは左回り2000mで勝ち星をあげることが先決。ダービーは3番人気の支持を集めた、それだけの才能もある。53キロならアッサリ、弱ければ仕方ない。中途半端な結末はたぶんない。

　対抗はサンレイポケットの末脚。条件戦を勝ち上がったばかりだが、二走前に0秒2差に迫ったヒンドゥタイムズは、七夕賞小差4着に善戦。左回りは加速もよりスムーズ、前走のジューンSは、内を突き、不良馬場でも伸び脚は確か。荻野極Jも、腹を括って直線一気、GIII奪取に意欲満々。

　サトノガーネットは、牡馬相手のGIII・中日新聞杯を一気差し。小倉記念も最速の上りで2着に浮上、1分57秒7という高速決着にも対応ができた。ブラヴァスは、11月の再度山特別、次走の但馬Sを上り33秒台で勝利。重賞仕様の基盤となる記録をここで整えた。新潟大賞典は0秒3差、七夕賞は2着と踏ん張った。GIII奪取は立ちまわりひとつだろう。ピースワンパラディは、エプソムCは想定以上の道悪、そして伸びにくい外を回したのがいたかった。ただ2000mは微妙に長い。55キロ、池添Jなら、おっという場面を演出するだろうが…。カデナは昨年の3着馬、年明け2月の小倉大賞典を勝ち好調。今年の新潟は得意のパワー馬場、58キロでも上位に顔をのぞかせてくる。