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11月4日 京都12R JBCレディスクラシック(G1)

netkeibaデスクの見解

※月曜段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

 ダート路線における牝馬の目標レースとして創設されて今年で8回目。ダートでは芝以上に牡牝の能力差が大きいので、上級馬が牡馬に挑戦することは稀である。必然的に牝馬のダート路線は出走メンバーが固定されがちだ。

 それにもかかわらず、近年のJBCレディスクラシックは堅く収まっていない。昨年は単勝180円のホワイトフーガが11着、2015年は単勝130円のサンビスタが2着、2014年は単勝140円のワイルドフラッパーが3着と、断然の人気馬があっけなく敗れるケースがなかば恒例になっている。牝馬重賞ならではの難しさがあって、悩ましいレースだ。

1.レディスプレリュードからの連勝は難しい

 牝馬は回復力が牡馬より劣るので、間隔が詰まる前哨戦では、消耗せずにレースを終えることが結果以上に重要になる。一昨年のレディスプレリュード勝ち馬のタマノブリュネットは本番で4着、2015年はレディスプレリュード完勝のサンビスタが本番で2着、2014年も同様にレディスプレリュードを勝ったワイルドフラッパーが本番では3着に終わった。過去7回の勝ち馬はすべてレディスプレリュードからの臨戦だったが、近4年はそこでの着順がそれぞれ2、3、2、4着だった。

2.牡馬混合戦の経験が活きる

 昨年4番人気で2着したプリンシアコメータは、それまでずっと牡馬相手の条件戦に使われていて、前走は準オープンの赤富士S(4着)だった。一昨年2着のレッツゴードンキも芝のスプリンターズSからの参戦だったし、2015、16年と当レースを連覇したホワイトフーガは端午Sの勝ち馬で、フェブラリーS、さきたま杯に挑戦するなどして、牡馬の強豪を相手に経験を積んでいた。

3.京都ダート1800mはスピードが必要

 京都ダート1800mでは毎年この時期にみやこSが行われているが、昨年の勝ち馬テイエムジンソクは前走のエルムSをレコード決着の2着していたし、2着のルールソヴァールは前走でマイルの準オープンを勝っていた。一昨年2着のグレンツェントはユニコーンS3着でマイルの青竜S勝ち、2015年の勝ち馬ロワジャルダンはその夏に1700mを2連勝していた。近い時期により短い距離のスピード競馬を経験したことが、京都のスピード競馬に対応する上でプラスに働いたと考えられる。

 アンジュデジールは3歳で挑んだ昨年の当レースは5着に終わったが、古馬になって力をつけて、エンプレス杯、マリーンCを連勝した。前々走のエルムSは、重馬場のスピード決着を5着に好走。牡馬の一線級相手に挑んだ経験は今走に活きるはずだ。前走は出遅れが響いて4着と凡走したが、他馬より1kg重い斤量を背負っていたし、あくまで前哨戦に徹した結果であって、評価を落とす必要はない。

 ラビットランはブリーダーズGCを4馬身差で圧勝。2着に負かしたプリンシアコメータがレディスプレリュードを勝ったことで、序列的に最上位にランクされることになる。ただ、その前走スパーキングレディCでは3着に敗れていて、ダートのスピード競馬への対応は課題として残る。

 フォンターナリーリは近親にヴァーミリアンやサカラートなどがいるダートの名門ファミリー出身の良血馬だ。一線級に初挑戦となった前走ブリーダーズGCは、北海道遠征で調整に失敗、16kgの馬体増で4着に終わった。地元での開催で直前輸送となる今回は前走の轍は踏まないだろう。京都ダート1800mでは[3-1-2-0]と、つねに勝ち負けに絡んできた得意コースである。

 アイアンテーラーは牡馬相手に条件戦を勝ち上がってきた馬で、昨年2着のプリンシアコメータや2014年2着のトロワボヌールと戦歴が重なる。スタートセンスの良さが長所で、自分の形に持ち込めれば重賞でも見せ場以上の期待が持てる。プリンシアコメータは前哨戦の勝ち馬で、昨年の当レースでも2着。ただし、輸送に弱い面があるので、京都への遠征となる今回は調整が難しい。

 クイーンマンボは3歳で挑んだ昨年のレディスプレリュードを8馬身差で圧勝。潜在能力の比較ならこのメンバーでもナンバーワンかもしれない。今季は復調に手間取っているが、京都では牡馬相手の平安Sで2着があり、流れに乗れれば侮れない。カワキタエンカは初ダートがGIとなり、普通なら買いづらいパターンだが、小回りの1800m自体はベスト条件だし、淀みないペースで引っ張った府中牝馬Sの6着も立派な内容だった。力任せに走るタイプでダートでハマる可能性は考えられる。芝だが京都では秋華賞5着もあって、直線に坂がないコースも追い風になりそうだ。

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