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最速の月曜公開!全重賞の展望をお届けします

9月30日 中山11R スプリンターズS(G1)

netkeibaデスクの見解

※月曜日段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

 短距離GIは、春は高松宮記念で、秋はスプリンターズS。双方とも春秋のGIシリーズの幕開けという日程に位置しているが、顕著な違いがひとつある。それは、スプリンターズSは上がりが速くなりやすい、ということ。

 昨年と2015年はともに前半3Fより後半3Fの方がレースラップが速いという「上がり勝負」で、一昨年も前後半の差は0.8秒だった。中山の馬場改修の効果もあって、「バテる馬が少ない終いの瞬発力勝負」が、近年では当たり前になりつつある。

1.上がり33秒台のキレ味が必要

 このレースを連覇しているレッドファルクスがマークした上がり3Fは、昨年が推定33.0秒で、一昨年が33.5秒。2015年のストレイトガールは33.1秒で、新潟開催だった2014年を挟んで、その前の2年間を連覇したロードカナロアの上がりが33.8秒と33.4秒。3F33秒台前半で上がって来られるようなキレ味がないと、勝ち切るのが難しくなっている。

2.距離適性面でのゆとりが必要

 レッドファルクスは2016年のCBC賞で1200m重賞に初挑戦する以前は、芝ダート問わず1400mを主戦場にしていた馬だし、ストレイトガールはヴィクトリアマイルの勝ち馬で、ロードカナロアも安田記念を勝った。いずれも、より長い距離に対応できるだけの「適性面のゆとり」があったことに注意したい。ここが、スプリント性能が厳しく問われる高松宮記念とは違う、スプリンターズSならではの「味付け」になる。

3.セントウルSステップは難しい

 セントウルSは芝1200m戦としては唯一のGII戦で最重要ステップとされるが、スプリンターズSと続けて好走することが難しいことで知られている。一昨年のこのレースでは、春の高松宮記念の勝ち馬でセントウルSを完勝したビッグアーサーが断然人気を裏切った。今春の高松宮記念を制したファインニードルも、セントウルSを勝って臨んだ昨年の当レースは12着に大敗している。セントウルSとスプリンターズSを連勝したのは2002年のビリーヴが最後(その年のスプリンターズSは新潟開催)で、セントウルSがGIIに格上げされた2006年以降、両レースを連勝した馬はまだいない。

 アレスバローズはCBC賞と北九州記念を連勝、サマースプリントシリーズを制覇した。以前は乗り難しさのあった馬だが、近走はスタートが改善されて好位置で流れに乗れるようになっている。前走は前半3F32.4秒というハイペースを中団で追走してあっさり抜け出してきた。前走の3、4着馬がセントウルSで2、3着していることからも、北九州記念完勝の価値は大きい。近走はずっと1200m以下の距離を使われているが、父ディープインパクト、母父トニービンという血統で、デビュー戦は芝2000m、未勝利勝ちは芝1600m。もともとはクラシック候補と期待されていた馬だ。レースぶりに幅が出た今なら、より長い距離にも対応していけるものと思う。

 ファインニードルはセントウルSを完勝。ただ、春の高松宮記念と比べてマイナス10kgの馬体重だった。そこから中2週で長距離輸送。難しいセントウルSからのステップを克服できるか。レッドファルクスは昨年のスプリンターズS以来勝ち星から遠ざかっているが、阪急杯、高松宮記念ともに上がり3Fはメンバー中ナンバーワンだった。得意の中山コースで巻き返しが期待される。

 ナックビーナスはキーンランドCで待望の重賞初制覇を達成した。もともと中山は得意にしているコースであり、モレイラ騎手の継続騎乗も魅力だ。以下、香港のトップスプリンター・ラッキーバブルズ、直近の国内スプリントGIで3連続2着しているレッツゴードンキ、スプリント戦2走目で前進が期待できるムーンクエイク。

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