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5月13日 東京11R ヴィクトリアM(G1)

netkeibaデスクの見解

※月曜日段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

 春の古馬牝馬の大一番として創設されて、今年で13回目。秋にはエリザベス女王杯があるが、施行時期の近いマイルCSやジャパンカップにメンバーが分散しやすい。最近ではむしろ、春のヴィクトリアマイルの方にオールスターメンバーが揃う傾向がある。

 それにもかかわらず、いや、だからこそと言うべきかもしれないが、人気的には堅く収まらないレースである。最近4年間の勝ち馬の単勝人気は、新しい方から順に、6・7・5・11。前年の覇者ヴィルシーナが11番人気になったり、GIでたびたび好走していたストレイトガールが5、7番人気になったりと、実力馬が人気の陰に隠れやすい構造になっているようだ。

1.前哨戦は着順不問

 過去10年で前走を勝っていた馬の成績は[1-2-3-31]。勝ったのは2008年のエイジアンウインズただ一頭で、1番人気に支持された3頭(昨年のミッキークイーン、ヌーヴォレコルト、スマートレイアー)はすべて馬券圏外に沈んでいる。このレースを2連覇したストレイトガールは、前走がそれぞれ9着と13着で、ヴィルシーナも11着と6着から巻き返して勝利した。前哨戦はあくまでも前哨戦であり、着順に神経質になる必要はない。

2.東京コース実績に注目

 昨年11番人気で2着したデンコウアンジュは、2歳時にアルテミスSを12番人気で勝利した実績があった。ストレイトガールも初制覇の前年に当レースを6番人気3着した実績があったし、ヴィルシーナ、ホエールキャプチャは東京マイルの重賞勝ち馬だった。東京コースに来ると競馬ぶりが一変するというタイプには注意したい。

3.牡馬混合戦の経験が活きる

 このレースを連覇したストレイトガールは、牡馬混合戦をメインに使われていたせいもあって着順にバラツキがあり、このレースでは人気薄になった。2014年のヴィルシーナも同様で、前年にこのレースを勝って以降は、安田記念、ジャパンカップという牡馬混合の大レースに挑戦。結果が出なかったため翌年は11番人気と評価を落としていた。牡馬混合の大レースを戦った経験値は、牝馬限定となるこのレースで武器になると考えられる。

 ソウルスターリングは阪神牝馬Sを10着と大敗したが、行きたがる面が出てきたことを考慮して、あえてソフトな仕上げで臨んだもの。いわゆる「ガス抜き」を主目的としたレースだった。超スローペースになってまったく持ち味が発揮できず、見た目の印象は悪いが、無事に前哨戦を消化できたことで、思惑通り落ち着きが出てきたようだ。昨秋の天皇賞6着、ジャパンカップ7着ともに、並の3歳牝馬が残せる成績ではなく、世代ナンバーワンの序列は揺るがない。

 アドマイヤリードは昨年の当レースの勝ち馬。前走の阪神牝馬Sは4着に敗れたが、他馬より2kg重い斤量を背負ってのもので、また過去もっとも重い馬体重でもあった。本番に向けてプラス材料は多い。レッツゴードンキは高松宮記念で2年連続2着。ここに来て脚質面の自在性が増しているし、フェブラリーSでも5着に踏ん張ったように、6歳を迎えて完成の域に達しつつある。

 リスグラシューの前走は直線で狭いところに入って、追い出しを待たされての3着だった。スタートの不安定さは課題だが、重賞2勝と得意の東京マイルに替わるのはプラス材料だ。ミスパンテールは重賞3連勝と絶好調。ただ、テンションが高くなりやすい面があるから、GIの大観衆は課題になるだろう。

 アエロリットは牡馬相手の中山記念で2着と、4歳になってさらにパワーアップした印象がある。テン乗りの戸崎圭太騎手がどう乗りこなすか、注目が集まる。レッドアヴァンセは東京マイルでは準オープンを快勝した実績がある。どんな相手でも大崩れせずに戦えるので、さらなるメンバー強化でも侮れない。

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