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5月6日 東京11R NHKマイルC(G1)

netkeibaデスクの見解

※月曜日段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

 1996年の創設当初は、クラシックへの出走権利がなかった外国産馬の3歳春の大目標となっていて、「マル外ダービー」の異名をとった時期もあった。当時の優勝馬には、日本調教馬として初めて海外GIを勝利したシーキングザパールや、凱旋門賞2着のエルコンドルパサーの名前もある。

 今世紀に入ると、外国産馬と内国産馬の力関係が逆転。それ以降は、2001年のクロフネを皮切りとして、キングカメハメハ、ディープスカイと、このレースをダービーへの叩き台として利用する例が増えた。このルートを開拓した松田国英調教師の名前をとって、「マツクニローテ」と呼ばれているのは周知のとおりだ。

 ディープスカイのダービー制覇からもう10年。勝ち馬がダービーへと転戦した例は、最近では途絶えている。この4年間の勝ち馬は、ミッキーアイル、クラリティスカイ、メジャーエンブレム、アエロリット。ダービー・オークスを見据えた中距離タイプというよりは、マイルが適性のピークにある馬たちの頂上決戦へと、ここに来てレースの性格がふたたび回帰しているような印象がある。

1.1分33秒台の持ち時計が必要

 昨年の勝ち馬アエロリットは2番人気だったが、メンバー中で芝マイル1分33秒台の持ち時計があったのは、この馬一頭だけだった。一昨年のメジャーエンブレム、ロードクエストは持ち時計第1位と2位。近年のこのレースでは、「持ち時計の比較」という単純なツールが、物差しとして非常によく機能している。2011年以降の勝ち馬7頭のうち、6頭はそれ以前に芝1600mを1分33秒台で走破した履歴があった。

2.スピード戦の経験が必要

 かつての経緯からこのレースでは、中距離路線からの距離短縮が持て囃される向きがあるが、そう簡単でもないよ、というデータ。それ以前に芝のマイル戦に使われたことのなかった馬の連対は、2010年のダノンシャンティが最後。2013年2番人気5着のガイヤースヴェルト、2012年2番人気失格(6位入線)のマウントシャスタは、この条件をクリアーできていなかった。

3.マル外ダービーふたたび?

 昨年13番人気で2着したリエノテソーロは、メンバー中唯一の外国産馬だった。2015年2着のアルビアーノも同様。ここに来て、このレースにおける外国産馬の存在感が復活している様相がある。ディープインパクト産駒は[1-1-1-5]、1番人気のミッキーアイルが勝って2番人気のコティリオンが2着と、ほとんど人気通りにしか走っていない。キングカメハメハはこのレースの勝者でもあるが、産駒は[0-0-1-5]と結果を残せていない。

 タワーオブロンドンは朝日杯を1分33秒9で3着、アーリントンCを1分33秒4で勝利。アーリントンCは休み明けで八分程度の仕上がりで、さらに直線で追い出しを待たされる場面もあったが、他馬をほとんど問題にしなかった。父が米国産で母が英国産という持ち込み馬で、内国産馬にはなかなか見られない圧倒的なパワーを持っている。スローに流れた場合の対処も京王杯2歳Sの内容から問題なく、死角の少ない本命馬と言える。

 ミスターメロディは初芝だったファルコンSがほぼ完勝といえる内容だった。距離延長は課題になるが、レースセンスは抜群と言えるし、芝ではまだ底を見せていない点も魅力だ。リョーノテソーロは、ニュージーランドトロフィーで8着とはいえ最後までしぶとく脚を使っており、距離面の不安をクリアー。エンジンの掛かりの遅さがあるので、東京替わりで前進が期待できる。

 テトラドラクマはマイル戦で2回1分33秒台で走った実績があるし、自分でレースを作れるのは強みだ。以下、ニュージーランドトロフィーが好内容だったカツジ、ケイアイノーテック、広いコースに替わるのはプラスのファストアプローチ。

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