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最速の月曜公開!全重賞の展望をお届けします

9月30日 阪神11R シリウスS(G3)

netkeibaデスクの見解

※月曜段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

 ダート中距離の重賞としては、同じ週に地方交流の日本テレビ盃(GII)があるので、一線級はそちらに集結する。舞台は、JRAのダート重賞としては最長距離となる2000m戦で、ゴール前に坂がある阪神コース。つまり、「それほど強くないメンバーが、JRA重賞としては類を見ないタフな条件で戦う」という点がシリウスSの特徴である。

1.過去の実績はあてにならない

 上がり馬のステップボードとして設定された舞台であるため、復活を目論む過去の実績馬は「勢いが止まっているのにハンデは背負わされる」二重苦に直面することになり、期待値は低い。つまり、過去の実績比較はそれほど意味がない。ふだん走り慣れた条件よりもタフ条件で最後に頑張るために、好調のリズムで臨む「勢い」が重要になる。

2.前走1着馬が強い

 距離が2000mになった2007年以降の10年間で、前走で1着だった馬が6勝を挙げている。前走1着馬の成績は[6-3-4-15]と優秀。他に勝った4頭のうち、重賞で2、3着だった馬が1頭ずつ。2011年のヤマニンキングリーは芝重賞を4着してのダート転向初戦だった。

3.難しくなったオークランドRCTステップ

 前走のクラスは「なんでもあり」という傾向が顕著で、準オープンからの臨戦だった馬が6勝を挙げている。ただし、同開催の準オープン戦・オークランドRCTは、2013年以降シリウスSとの間隔が中1週と短くなった。一昨年のアウォーディーはこれを克服して勝利したものの、近年では難しいステップになっていることは注意したい。

 今年は、前年のシリウスSの1、2、4着馬が出走を予定しているが、「格より勢い」の方針から、2連勝でここに臨む前年4着馬のミツバを本命に推したい。昨年は前述の準オープン・オークランドRCTを勝って中1週の強行軍だった。

 今年は7月に交流のマーキュリーカップを勝って以来、2か月半の間隔を開けた。ダート馬としては小柄な部類に入ることもあって、元来久々を苦にしないタイプ。1週前追い切りでは自己ベストに近い好時計をマークしており仕上がりに不安は少ない。

 他馬を気にする面があって(深めのブリンカーを着用)、位置取りが極端になることが多かったが、近走では中団追走の競馬ができるようになっての2連勝で、馬が自信をつけて精神的に充実してきた印象がある。ダート2000m以上では6戦4勝だが、敗れた2戦は前述の昨年の当レースとGIの川崎記念(いずれも4着)。今年は昨年以上の結果が期待できる。

 モルトベーネはアンタレスSを勝って以来、5か月半の休養明けになるが、この馬もまた仕上げには手間取らないタイプ。その後重賞を連勝するロンドンタウンを寄せ付けなかった前走のように、型にはまれば非常に強い競馬をする。ただ、苦手な左回りでの成績とは言え2000m以上では2戦2敗で、距離延長には不安を残す。

 マスクゾロは昨年このレースを勝って以降順調さを欠いていたが、11ヶ月ぶりにBSN賞(2着)で復帰。叩き2走目で連覇に挑む。前走2番手からの競馬で伸び負けしたのは、久々のぶんもあったろうが、超大型馬のゆえに、元来控えて小刻みに脚を使う競馬の形はあまり得意でない。強引にでも行き切ったほうが安定感があり、去年同様スムーズに逃げられるかが鍵になる。

 ピオネロは2連勝で挑んだ昨年の当レースが2着。以来勝ち星から遠ざかっているのにハンデは重くなる、という二重苦のパターンである。ただ、ダートの長丁場自体は得意なので、前走のエルムSからの距離延長は歓迎。ドラゴンバローズは、オークランドRCTを1番人気に応えて快勝しての参戦。以前ならば好走パターンだったが、中1週になった近年は難易度が高くなっているのは前述の通り。夏場から使い詰めでもあり、疲労度の見極めが重要だ。

 ナリタハリケーンは芝挑戦で素質が開花して札幌記念を2着した。ダートでは頭打ちになっていた印象もあるが、「勢いが重要」という観点から見れば過去の戦歴には目をつぶってもいい。サルサディオーネはレパードSを逃げ粘って2着。人気薄での激走だったが、必要以上に軽視されていた面もある。大型牝馬で軽ハンデ、すんなりハナに行けるようなら面白い。

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