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最速の月曜公開!全重賞の展望をお届けします

9月17日 阪神11R ローズS(G2)

netkeibaデスクの見解

※月曜段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

 春はチューリップ、秋はローズ。GIに向けてスター牝馬たちが競馬場に帰ってきます。春秋ともに、競馬ファンがシーズンの本格化を実感するレースです。

 でありながら一方で、ローズSは堅くは収まりにくいレースでもあります。過去10年で6番人気以下の人気薄が2勝していて、2着も6回。牡馬に比べて浮き沈みが激しいのが牝馬の特徴であり、春の実績を鵜呑みにできない難しさがあります。

1.オークス実績馬が強い

 本番を見据えての前哨戦ということもあり、スローに流れての瞬発力勝負になるのが通例です。距離とコースは桜花賞に近いので錯覚しがちですが、レース質としてはオークスに類似しています。ここのギャップがこのレースのツボです。過去10年の当レースの勝ち馬のうち、オークスからの直行馬が8頭を占めますが、そのうちの7頭はオークスで4着以内に入っていました。

2.GI実績は過信すべからず

 すでにGIタイトルを持っていた馬のこのレースにおける成績は[4-1-0-10](過去10年)。これを良いと見るか、悪いと見るか。これらすべてが人気していたことを考えると、三分の二が馬券圏外に沈んでいる事実を重く見るべきでしょう。あっけないほど簡単に実績馬が圏外に沈むレースです。

3.底力より瞬発力

 重馬場になった3回を除く過去7回のうち、6頭の勝ち馬は上がり3F33秒台をマークしています(残りの1頭も34.2秒)。昨年も重馬場ながら勝ったシンハライトの上がり3Fは33.7秒。キレ味勝負になって底力が問われにくいことが、春の実績馬が苦戦するひとつの原因と考えられます。

 アドマイヤミヤビの春の二冠はいずれも2番人気に支持されながら、12着、3着と期待を裏切る結果に終わりました。桜花賞は馬場、オークスは外枠とそれぞれ言い訳がありますが、それよりも主戦のルメール騎手が乗れなかった影響が小さくなかったと見ます。ここまで6戦中4戦で33秒台の上がりをマークしていて、オークスで上がり33秒台をマークしたのはディアドラとこの馬だけ。良馬場でルメール騎手なら全幅の信頼を置けます。

 リスグラシューはオークスで初めて馬券圏内を外して5着に敗れましたが、直線で狭い場所に入って追い出しが遅れてのもの。地力の高さはそれまでの過程から明白ですし、阪神芝1800mは2歳コースレコードで圧勝した舞台でもあります。モズカッチャンはフローラSを勝ってオークス2着。上がりはそれぞれ33.9秒と34.1秒で、瞬発力勝負には自信がありますし、芝1800mも2勝を挙げている得意距離。

 ファンディーナは皐月賞で1番人気に支持されたほどの逸材。皐月賞では7着敗退も、厳しいローテーションを考えれば敗れてなお強しと言うレースでした。ただし、今回は大型馬の久々で、仕上げ過程で順調さを欠いた点がどう出るか。レーヌミノルは強い桜花賞馬ですが、小倉2歳Sの圧勝が示すとおり能力のベクトルはスプリントに向いています。例年のレース傾向からは高く評価できません。

 カワキタエンカは桜花賞7着ですが、厳しいペースで逃げたことを思えば悪い結果ではありません。8月に一度使われたことは春の実績馬にはない強みですし、単騎で行けそうな組み合わせで横山典弘騎手騎乗も魅力。ブラックスビーチは春はまだ完成途上という状態でスイートピーSを快勝。最後にしぶとく伸びてくる根性が魅力で、夏を越しての成長が期待できる一頭です。

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