最速の月曜公開!全重賞の展望をお届けします
※月曜段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。 早い段階で賞金確保に成功した牡馬の3歳戦の出発点として、真っ先に名前が挙がるのが弥生賞です。権利獲得を目論む馬たちはもっと手薄な他のステップ競走に向かうため、弥生賞は少頭数になるのが通例。そのため、本番の皐月賞とはまったく異なるスローペースで流れることが通例です。 過去5年間、皐月賞の1000m通過が61秒を超えた年はなく、2014年の60.2秒が最も遅い数字ですが、弥生賞での1000m通過は61秒を超えるのが当たり前です。昨年は例外的に速い流れになって、1分59秒台の勝ち時計が出ましたが、皐月賞はさらに速い1分57秒台の決着。皐月賞の予行演習として、必ずしもベストとは言い切れない面があります。ここが弥生賞の難しさです。 1.勝つのは前走1着馬 過去10年の勝ち馬のうち8頭までが前走で1着だった馬で、直近では4連勝中。ちなみに朝日杯でも同様の傾向が見られます。トーナメント戦の準決勝のような位置にあるレースであり、前走で負けて勢いが鈍っている馬の巻き返しは困難。 2.馬格が必要 過去10年で馬体重が500kg以上の大型馬が5勝を挙げています。ボーダーを「馬体重480kg以上」に設定すると、勝ち馬の7割、連対馬の8割がこのカテゴリーから出ています。2歳戦では軽量馬が仕上がりの早さに物を言わせて幅を利かせますが、クラシック目前のこの時期になると大型馬の仕上がりが追いついてくるようです。 3.東京芝1800mからの臨戦が◎ 最近の皐月賞では共同通信杯からの直行馬が3連勝中で、抜群の相性の良さを見せていますが、じつは弥生賞にも同様の傾向があります。過去5年間のうち、前走で東京芝1800mを使われていた馬が3勝。内訳は、サトノクラウン(東京スポーツ杯2歳S)、カミノタサハラ(平場500万下)、コスモオオゾラ(共同通信杯)。カミノタサハラは6番人気、コスモオオゾラは9番人気とノーマークに近い存在でした。 ダイワキャグニーは東京芝1800mのセントポーリア賞の勝ち馬。この世代の物差しとなるエトルディーニュ(共同通信杯2着)に2馬身差をつける完勝でした。前走で486kgと馬格にも恵まれており、休み明けを使われたことによる上積みも見込めます。ライバルがほとんど差し脚質であることを考えると、この馬の先行力は大きな武器になりそうです。 カデナは京都2歳Sでずば抜けた最速上がりを繰り出して完勝。差し馬に有利な展開だったとは言え、余裕たっぷりの勝利で今年のクラシック候補に名乗りを上げました。前走で460kgと牡馬としては大きい方ではないので、休ませての成長に期待が集まります。これまで時計の遅いレースしか経験していない点が不安材料。 グローブシアターはリオンディーズの全弟。前走のホープフルSでは馬体重が432kgと、まだ小柄で非力な面を残しながら、3着に踏ん張ったのは素質の高さの証明でしょう。コマノインパルスは京成杯の勝ち馬。ここまで敗れた相手はホープフルS勝ち馬のレイデオロだけであり、当コース2戦2連対の経験値の高さがセールスポイントです。 サトノマックスは前開催の新馬を勝ったばかりですが、競馬が上手な馬で中山替わりも距離延長も問題なさそう。ダンビュライトは気性的に不安定な面があって素質を活かしきれていませんが、ルーラーシップ産駒で距離延長はおそらくプラスでしょう。マイスタイルはこぶし賞の勝ち馬。非力さは残るものの相手なりに走る安定感が持ち味です。なお、ブレスジャーニーは登録のみで回避する可能性が高いため、ここは△の評価にとどめます。
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