最速の月曜公開!全重賞の展望をお届けします
※月曜段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。 近年の勝ち馬から、サトノクラウン、イスラボニータ、ディープブリランテ、サダムパテック、ローズキングダム、ナカヤマフェスタ。GI戦線での活躍馬を毎年のように輩出している2歳戦屈指の出世レースである。 ただし、前週にデイリー杯2歳Sが移動してきて、翌週の京都2歳Sも重賞に格上げされて、11月の2歳重賞は過密になった。最近2年間の勝ち馬はスマートオーディンとブレスジャーニー。将来性より完成度というタイプが勝っており、レースの性格に変化が生じる可能性もある。注視したい。 1.決め手勝負で速い上がりが必要 スピードがある馬は前週までの京王杯やデイリー杯に回るため、東京スポーツ杯にはスピード馬が不在になる。ほとんどの場合スローペースで、最後は鋭い決め手が問われる。良馬場で行われた過去8回のうち、レースの上がり3Fが34秒台になったことが5回。33秒台の末脚を使えることは、勝ち負けするための必須条件に近い。 2.圧勝実績が破壊力の証明 決め手勝負で勝ち切るためには末脚の破壊力が必要になるが、その裏付けとして「弱い相手でも突き放して勝った実績があるか」という点に注目したい。着差が0.4秒以上の勝利を圧勝と定義すると、ブレスジャーニー、スマートオーディン、コディーノ、ディープブリランテ、サダムパテックがこれをクリアー。直近3年の1番人気はムーヴザワールド(3着)、ロスカボス(8着)、アヴニールマルシェ(2着)と勝ち切れていないが、これらはすべて圧勝実績がなかった。 3.キャリアは軽視できない 2011年以前の5年間は、前走が新馬戦だった馬=1戦1勝馬が4勝を挙げていたが、2012年以降昨年までの5年間になると、連対は2014年のサトノクラウンただ一頭と激減、傾向が一変している。昨年のムーヴザワールドや2013年のサトノアラジンは新馬戦の勝ちっぷりで1番人気に支持されたが、キャリアの浅さも響いて連対を外している。 ワグネリアン対ルーカスというのが大方の下馬評だろう。いずれ劣らぬ素質馬で、両馬の上げ下げは微妙な判断になるが、完成度という一点からワグネリアンを上に見たい。中京の新馬戦でマークした上がり3F32.6秒は、古馬を含めても史上最速という驚異的な数字である。重馬場になった野路菊Sも2馬身半差で圧勝しており、力を要する馬場にも不安は少ない。 ルーカスはモーリスの全弟。兄がデビュー2戦目の京王杯を凡走しているように、血統的には2歳戦から全開というタイプではないが、新馬戦ではすでに2勝馬が2頭も出ている好メンバーを相手に完勝しており、現状でも能力面でのハードルは感じられない。兄同様の気性的な難しさは見え隠れしており、落ち着いてレースに臨めるかどうかがカギだろう。 カフジバンガードは3戦目の未勝利戦を6馬身差で圧勝。強い相手に当たったために勝ち上がりが遅れたが、距離・コースを問わずに崩れたことがないのだからレースセンスは抜群だ。シャルルマーニュはアイビーSでは相手に上手く乗られたという形の2着で、勝ち馬との力量差は感じられない。線の細さがあるので、軽い馬場のほうが良さそうなタイプ。 コスモイグナーツはアイビーSの勝ち馬だが、これまで勝った2戦はいずれも自身の上がり3Fが36秒台だった。キレ味を問われないようなレース展開に持ち込めるかどうかがポイントに。ノーブルアースは牝馬限定の赤松賞とのダブル登録だが、新馬戦を5馬身差で圧勝した決め手の持ち主で、牡馬相手でも侮れない。ゴールドギアは早めに先頭に立ってソラを使ったぶん突き放せなかったが、着差以上の完勝だった。ロードカナロア産駒だけに距離延長が課題になる。
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