最速の月曜公開!全重賞の展望をお届けします
※月曜段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。 近年、超一流馬は秋の天皇賞を休み明けで使ったり、あるいは凱旋門賞へ向かったりして、毎日王冠をスキップする傾向が見られる。超一流馬不在で行われることで、毎日王冠の性格も往年とは様変わりしてきた。 今年は特別登録の段階でGI勝ち馬の出走予定は5頭を数える。一見するなら、かつての毎日王冠らしい豪華メンバーにも思えるが、内実を見ると最盛期の勢いを失っている実績馬も少なくない。スターホース同士の決着になるのか、格下のチャレンジャーが食い込める余地があるのか。そこの判断が馬券の鍵になりそうだ。 1.天皇賞とは別物のスピードレース 毎日王冠の勝ち馬が秋の天皇賞も連勝した例は、2009年のカンパニーが最後になる。次走で天皇賞を勝つジャスタウェイやスピルバーグも、このレースはそれぞれ2、3着に敗れているように、天皇賞を勝てるような本格的な底力は、むしろこのレースでは重しになってしまう印象すらある。 2.斤量が軽い馬が有利 近年は3歳馬の健闘が目立つ(過去10年で連対率45.5%)が、これはひとつは古馬より軽い斤量で出走できることが原因と考えられる。同様に、軽い斤量で出走できる牝馬も好成績を残していて、過去10年で出走はわずか3度ながら、そのすべてが連対を果たしている。 3.高齢馬は割引 同じく過去10年で、4歳馬が連対率25.9%、5歳馬が12.5%であるのに対して、6歳馬は9.1%、7歳以上は3.4%と、歳を重ねるのと反比例して成績が下降している。スピードと瞬発力が求められるレースである以上、ベテランの狙いには慎重にならざるを得ないということだろう。 ソウルスターリングはここまで6戦5勝。道悪の桜花賞を惜敗しただけで、それ以外はすべて完勝といえる内容でここまで来ている。同世代の牝馬では、この馬には相手が軽すぎた印象すらある。今回は古馬との初対戦になるが、前で折り合えるスピード能力は例年のレース質にフィットしているし、53kgで出走できることでよりキレ味に磨きがかかるだろうから、心配より楽しみのほうが大きい。 ダイワキャグニーはプリンシパルSでの好時計勝ちを含めて、東京芝1800-2000mでは3戦3勝。ダービーの大敗は距離の問題もあったろうが、中2週の強行軍も堪えたように思う。気持ちで走る面が強いだけに、久々でも動けそうなタイプ。54kgで得意条件ならば、古馬の一線級相手でも食い込みが期待できる。 アストラエンブレムは重賞ではあと一歩が足りない現状。近走は人気で負けているので印象が悪いが、前で折り合えるようになったことでレースぶりには安定感が増している。相手強化の一戦で、4歳秋の充実ぶりを示したいところだ。 マカヒキは脚元の状態が万全ではないこともあって、今季は精彩を欠いている。昨年のダービー馬だが、血統背景からは短めの距離のほうが向いている可能性があり、この条件で復活のきっかけをつかみたい。サトノアラジンは安田記念の勝ち馬。休み明けから動けるタイプではあるが、器用さには欠けるので馬込みを捌くのに手間取るようなら、大敗した京王杯SCの二の舞があり得る。 同様のことはグレーターロンドンにも言えそうだ。重賞初挑戦での安田記念4着は立派だが、前が残る展開になった時にも一線級と五分に渡り合えるかは未知の部分が残る。リアルスティールは鼻出血でドバイターフを回避して以来の休み明け。ムラなタイプだが、休み明けでは昨秋の天皇賞で2着があるし、今回は仕上がりも良好だ。過去に3勝を挙げているベスト条件の芝1800mということもあり、軽視は禁物だ。
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