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最速の月曜公開!全重賞の展望をお届けします

5月7日 東京11R NHKマイルC(G1)

netkeibaデスクの見解

※月曜段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

 NHKマイルCか、ダービー・オークスか。距離に限界がある馬にとっては、ここが3歳春の大目標ですし、あるいはダービーへのステップとして利用する馬もいます。出走馬のレベルは年によってバラつきがあり、二桁人気の穴馬が飛び込んでくることもあれば、人気サイドでの平穏な決着もしばしば。各馬のローテーションもバラバラで、傾向がつかみにくいレースですが、それでもいくつかセオリーは確立されています。

1.距離延長は苦戦

 最近10年間では、前走で1400m以下の距離を使われていた馬の勝利は皆無で、2着が2回、3着が1回あるだけです。3歳春の短距離路線はメンバーレベルがあまり高くないので、そこで鮮やかな勝ちっぷりをしていたとしてもなかなか信頼が置けません。

2.スピードマイルへ対応できるか

 距離短縮が有利と言っても、近年のこのレースは1分33秒台の決着が通例で、年によっては32秒台に突入することもあります。過去5年間の勝ち馬のうち4頭は、それ以前に1分33秒台以下の時計でマイル戦を走破した実績がありました。唯一の例外のマイネルホウオウにしても、その段階での持ち時計は1分34秒1。緩いペースしか経験がない馬は疑ってみる必要があります。

3.前はなかなか止まらない

 春の府中が開幕して間もない時期に行われるため、芝の状態は良好で、前はなかなか止まりません。最近5年間のうち4回はレースの上がり3Fタイムが34秒台で、一昨年などは34秒2を計時しました。最近5年間で逃げ馬が3勝。差して勝つには上がり3F33秒台を当たり前にマークできる切れ味が必要になります。

 今年の3歳世代は牝馬が豊作といわれていて、朝日杯に続いて皐月賞でも牡馬を押しのけて牝馬が1番人気に支持されました。いずれも牡馬が勝利したものの、スピード部門での牝馬の層の厚さは歴然としていて、マイルのハイレベル戦も牝馬限定戦に集中しています。

 なかでも指折りのハイレベル戦がクイーンCでした。去年のメジャーエンブレムの1分32秒5があるため数字の価値に麻痺している面がありますが、今年の1分33秒2も、この時期の3歳馬としては破格といえる数字です。4着に敗れたレーヌミノルが桜花賞で巻き返したのも、けっしてマグレではなかったわけです。

 このハイレベル戦で小差の2着したのがアエロリット。これまで全5戦してまだ1勝にとどまっていますが、行きたがる面を教育しながらのレースだったことがその一つの原因です。ソウルスターリングにあと一歩まで追い込んだ桜花賞にその教育の成果が現れています。本来は前での競馬もできる馬で、スピード勝負は望むところ。

 モンドキャンノは血統・馬体的にスプリンター色が強いものの、朝日杯2着が示すとおり、自分のリズムで運べばマイルも充分に守備範囲です。この馬のベストパフォーマンスは、のちの桜花賞馬レーヌミノルを差しきった京王杯2歳S。急がずゆったり流れに乗れる東京競馬場は合っていますし、当時と同じルメール騎手の騎乗もプラス材料です。

 カラクレナイは桜花賞の4着馬。一度は突き抜けるような脚色を見せながら、最後は勢いが鈍ったところを見ると、おそらく長い直線では脚の使いどころに難しさがあるようです。この馬を知り尽くしたミルコ・デムーロ騎手に戻って、微調整に成功すれば。

 アウトライアーズは行きたがる面があるので、現状中距離だと競馬が難しいようです。昨年12月のひいらぎ賞は、ウインブライト、ナイトバナレット以下の好メンバーを子供扱いする完勝でしたから、マイル性能がかなり高いという可能性は考えられます。

 レッドアンシェルはアーリントンCが完敗の2着でしたが、勝ったのが皐月賞2着のペルシアンナイトですから相手が悪かった。主戦の福永祐一騎手に戻るのは好材料で、軽い馬場で切れ味を活かしたいところです。

 プラチナヴォイスはハイペースの皐月賞で流れに乗って、10着とはいっても勝ち馬から0.5秒差に踏ん張りました。マイル戦は初めてですが、芝1800mに1分45秒台の好時計があるように、スピード勝負自体は合っています。モタレ癖があるので、左回りがプラスに働く可能性も。前哨戦のニュージーランドトロフィー組では、前残りをただ一頭追い込んできたタイムトリップが一番手の評価。

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