最速の月曜公開!全重賞の展望をお届けします
※月曜段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。 きさらぎ賞と並ぶ2月の3歳重要レース。ディーマジェスティ、リアルスティール、イスラボニータ、ゴールドシップと、最近5年間の勝ち馬のうち4頭がGI馬へと育っています。とくに春のクラシックへの直結度においては、きさらぎ賞を完全に上回っています。 きさらぎ賞との違いはもちろん、東京コースには直線に坂があるぶん、最後に底力が要求されること。どの馬が坂上でもうひと伸びするか。秘めた底力が最後のゴール前で開花するケースがしばしば見られます。一昨年のリアルスティール、昨年のディーマジェスティは、それぞれ新馬勝ち・未勝利勝ち直後でこのレースを制しました。 1.キャリア不問の底力勝負 坂上の底力勝負でゴールドシップがディープブリランテを逆転したのが2012年のこのレースで、そのとき微差の3着に肉薄したのがのちの天皇賞馬スピルバーグでした。前述のディーマジェスティ、リアルスティールもまた、このレースが重賞初挑戦。フルゲート割れすることがほとんどで、除外の心配なく出走できる1勝馬がしばしば主役を演じます。 2.芝2000mからの臨戦に要注意 前走で芝2000mを走っていた馬が、過去10年で5勝して2着も5回、3着は6回という好成績。馬券圏内の過半数がこのカテゴリーから出ています。また、そこで勝っていることは必ずしも重要ではなく、敗れていた馬から、ナカヤマナイト、ユニバーサルバンク、スピルバーグ、ゴールドシップ、メイケイペガスターなど好走馬が多数。より長い距離での厳しい経験がここで活かされるのでしょう。 3.休み明けは苦戦 2か月半以上の休み明けでここに挑んだ馬は、過去10年で18頭いて、連対馬は2頭のみ(ディーブブリランテとイスラボニータ)。いずれも東京スポーツ杯の勝者であり、一方はダービー馬で一方は皐月賞馬になったように、世代で実力上位の存在でした。昨年のスマートオーディン(6着)、一昨年のアヴニールマルシェ(5着)など、重賞実績馬であっても、休み明けでこのレースを好走するのは簡単なことではありません。 今年の牡馬クラシック戦線で一歩抜け出したといえる存在は、ブレスジャーニーとレイデオロだけ。それ以外の馬たちは、展開やレース条件などで順序付けがコロコロ入れ替わってしまう現状。そのことは、先週のきさらぎ賞を見てもわかるとおりです。 今回、人気を集めることになるのは、東京スポーツ杯の2・3着馬、スワーヴリチャードとムーヴザワールド、そしてエアウインザー。スワーヴリチャードとムーヴザワールドは東京スポーツ杯を同タイムで、またムーヴザワールドとエアウインザーも新馬戦で同タイムの接戦を演じています。3頭の現状における力関係は紙一重と言えます。 である以上、年明け一度使われている点、また芝2000mからの臨戦である点。この2点でライバルをリードしているエアウインザーを主力に考えるのが妥当でしょう。前走の福寿草特別は、内が断然有利な馬場で大外を回しての2着。厳しい経験がタフな東京コースで活きてくるものと思われます。新馬戦の単勝オッズは、エアウインザーが130円であったのに対してムーヴザワールドが420円。ここは素質が問われる一戦ですから、もともとの期待度の高さを思い出すべきタイミングです。 スワーヴリチャードは子供っぽさが残っていますが、レースでは闘争心あふれる走りで良い脚を長く使えるのが魅力。右回りより左回りの方がスムーズで、ここで賞金加算をしておきたいところでしょう。 ムーヴザワールドはエンジンの掛かりの遅さがネックですし、馬体的にもまた完成途上という印象ですが、それでも前走ではゴール板を過ぎてからの脚色は一番でした。休ませての成長度に期待がかかります。 ヴェルラヴニールは未勝利戦を勝ったばかりですが、最終週の荒れた馬場を好時計で圧勝しており、まだ底を見せていない魅力があります。時計を短縮する余地は充分ですし、小柄で仕上がり早な点もプラス材料。アサギリジョーは、葉牡丹賞で3着、京成杯で5着。スタミナは充分ですし、東京コースにも実績があります。骨っぽいメンバーを相手に好戦を続けてきた実績は侮れません。 タイセイスターリーは多分に若さを残した現状でシンザン記念2着ですから、さすがに力があります。ただし折合に不安がある馬で、今回は距離延長が課題になります。エトルディーニュは「500万下の番人」というべき戦績ですが、今年は全体レベルが低い年ですから、豊富なキャリアと立ち回りの巧さに注目。
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