最速の月曜公開!全重賞の展望をお届けします
※月曜段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。 JRAのダート中距離戦は、基本的にコースを1周して1700mか1800mの距離で争われますが、シリウスSはダート重賞としては唯一の2000m戦で、また直線には坂もあります。 ダート中距離馬はいつもはもう少し短い距離にピントを合わせていますから、このレースは特異な条件と言えます。ハンデ戦ということも相まって、一筋縄では収まりにくいレースになっています。 1.上がり馬が通用する 距離が2000mになってからの9年間で、前走が1600万条件だった馬の成績が[6-0-0-7]。該当する馬がいなかった2年を除くと、7回中6回も格上がりの馬が勝っています。ちなみに前走オープン特別組は[0-2-4-51]と苦戦。相手強化なのに斤量も恵まれにくいということで、馬券的に旨味が薄いカテゴリーです。 2.芝中距離の実績に注目 2010年の勝ち馬キングスエンブレムと2011年の勝ち馬ヤマニンキングリーには、芝中距離でオープン特別や重賞勝ちがあったという共通点がありましたし、一昨年3着のトウシンイーグルも芝のマイルから中距離で4勝を挙げていました。そして、昨年の勝ち馬アウォーディーは、その前走でダートに初挑戦するまでずっと芝中距離を使われていました。 3.大敗馬の巻き返しは困難 ハンデ戦ではありますが、なんでも狙えるかというとそうではありません。前走で掲示板を外していた馬は[1-3-2-57](過去9年間)と不振です。前走で3着以内だった馬は[7-4-5-30]で、前走1着馬は[5-2-3-13]と、好調馬がしっかり結果を残すレース。 ダートの長丁場に針路を定めてから5戦4勝のアポロケンタッキー、ジュライSを6馬身差で圧勝しいよいよ本格化気配のマスクゾロ、ダートに転身してから2戦2勝と底を見せないピオネロ。前走オープン特別の勝ち馬3頭に加えて、ジャパンダートダービーを完勝したキョウエイギアも日本テレビ盃を取り止めてこちらに出走予定と、例年になく豪華な顔ぶれになりそうです。 しかし、あくまでここはハンデGIII。本当のトップクラスは南部杯、武蔵野S、日本テレビ盃などから始動するのが普通で、シリウスSに出てくる組のハードルはそれほど高くありません。 ここは、前走準オープンを勝ったばかりのミツバに期待します。全5勝のうち3勝が阪神競馬場というコース巧者で、阪神ではいつも強烈な末脚で突っ込んできます。道中で気を抜くようなズブさがあるので、距離延長はおそらくプラス。 他の人気馬たちはいずれも前々で動けるタイプで、早めに潰し合う展開が予想されるので、ワンテンポ遅れて仕掛けるこの馬にとって差しやすい流れになりそう。シリウスSはゴール前での逆転劇が何度も繰り返されたレースでもあり、絶好の狙い目となります。 アポロケンタッキーは白山大賞典へ出走する可能性もあります。交流重賞にも使える賞金をすでに積んでいるわけで、ハンデGIIIならば格上に近い存在です。休み明けも苦にしないので、こちらに回ってくれば当然主力候補。 マスクゾロは主導権を握れなかった場合は思わぬ脆さを出すことがありますが、ここは手頃な頭数になりそうですし、先行型も多くありません。ピオネロは器用さがあって阪神も問題ないでしょう。ただ、前走は相手が手薄だったので、ここが試金石になります。 キョウエイギアのジャパンダートダービーは時計的には平凡ですし、負かしたケイティブレイブがその後1番人気で2連敗。レースレベルに疑問符がつき、古馬初挑戦では手放しで飛びつけません。トラキチシャチョウはどちらかというと京都コースがベターですが、阪神でも[1-3-0-2]と堅実に追い込んできます。平安S(6着)よりは相手が楽になっており、馬券圏内食い込みに要警戒。
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