最速の月曜公開!全重賞の展望をお届けします
※月曜段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。 有馬記念は一年間の中央競馬の締めくくり。1着賞金3億円というビッグレースですが、近年はレースの性格に変化が生じていることも確かです。それは、香港国際競走との兼ね合い。たとえば、モーリス、サトノクラウン、エイシンヒカリ、ヌーヴォレコルトなどは、有馬記念に出走していても人気を集めていたでしょう。 かつてこのレースを2年連続3着したダイワメジャーのように、距離が短いと思われる馬の果敢なチャレンジがこのレースを盛り上げてきた歴史もありますが、いまやスピード志向の強い馬には阪神Cが用意されています。使い分けが当たり前になって、年末のグランプリはかつてとは性格が大きく変わってしまった印象があります。 1.先行有利のスピードレースに 近年は暮れの中山も馬場状態が悪くなることが少なくなって、有馬記念も高速レースになることが普通になっています。前に行けないとなかなか勝ち負けにならないのは当然のことで、過去10年の有馬記念でも4コーナーの通過順位が3番手以内だった馬が6勝しています。差し馬は直線で渋滞にハマる危険性があって、軸としての信頼性では先行馬に軍配が上がります。 2.JC好走馬は疲労に注意 JCと有馬記念を連続して勝ち負けした馬は、過去10年では、ディープインパクト、ブエナビスタの2頭しかいません。いずれもGIをいくつも勝つような名馬でした。そうでない馬にとっては、JCの好走によって受ける身体的ダメージはけっして小さくありません。昨年のラストインパクト、一昨年のジャスタウェイのように、JCで人気以上に走った馬にはとくに注意が必要です。 3.回復の早い若い馬が有利 シーズン末期の一戦ですから、連戦の疲労からどれだけ立ち直っているかも重要な要素になります。そして、回復の速さは若者の特権と言えるでしょう。年齢別の連対率(過去10年)では、4歳の21.1%がトップ。3歳馬は17.1%と健闘していますが、5歳馬になると11.6%と急落します。また、6歳以上の連対は過去10年で1頭のみ。 古馬の芝のチャンピオンは2頭。2000m以下のモーリスと、それを超える距離でのキタサンブラックです。両馬はいずれも国内でGIレースを3勝ずつと、それぞれのカテゴリーでずば抜けた能力を示しています。 モーリスが出ていれば面白かったのですが、そうでない以上、ここではキタサンブラックが実力的に断然という勢力図になります。急坂の中山はこの馬にとってベストの舞台ですし、ハナを切らなくても競馬ができる馬なので、同型の存在も気になりません。 唯一の死角はJCの疲労残りですが、生涯でもっとも体力的に充実する4歳秋ですし、また前走以上である必要はないというランクの馬ですから、それほど難しい調整にはならないでしょう。ここは相手探しの一戦と考えます。 筆頭はサトノダイヤモンド。クラシック三冠では3→2→1着という尻上がりの成績を収めて、世代の頂点に君臨した感があります。中山での皐月賞3着は不利を受けての結果で、きさらぎ賞以来の久々でもありました。 レースセンスが抜群なので小回りの中山も苦にしませんが、大跳びで長く脚を使えるのがセールスポイントなので、本質的には広いコース向き。外を回されるようだと差し損ねる危険性があり、2番手までの評価。 両馬に割って入るとしたら、ミッキークイーン。牝馬限定とは言えGIを2勝している実力馬ですし、エリザベス女王杯が休み明けだったので状態面もフレッシュです。この舞台は初めてですが、全姉のインナーアージが同コースの準オープンを快勝しており、血統的には合っている可能性は低くありません。好位の内で脚をためる競馬ができた前走が、今回への良い予行演習になったはず。 マリアライトもまたGIを2勝した実力馬ですし、そのうちのひとつは今夏の宝塚記念でした。前走のエリザベス女王杯では落馬寸前の大きな不利を受けており、ノーカウント。展開に左右される難点はありますが、スローペースの前哨戦よりはハイペースになる本番向きで、侮れません。 ヤマカツエースは寒い時期に調子を上げる馬で、また中山では金杯・ニュージーランドトロフィーと重賞を2勝。最近は金鯱賞から臨む馬がたびたび穴を開けているように、上位食い込みのチャンスは小さくありません。 ジャパンカップの2着以下は、キタサンブラックに大きく水をあけられており、狙いを立てにくい状況ですが、そのなかでは大外枠の影響で脚を余した印象があるシュヴァルグランに魅力があります。 デニムアンドルビーは金鯱賞で8着とはいえ、上がり3Fはメンバー中最速をマークして、長期休養明けとしては上々の結果でした。宝塚記念とジャパンカップで2着した実績がある実力馬ですし、有馬記念でたびたび穴を開けてきた外国人騎手の騎乗も不気味です。
2016年はモーリスとキタサンブラックの年だったが、ディープインパクト産駒が国内G1を8勝(海外3勝)、そしてマカヒキ…
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