複勝
1点
6
5000円
馬連
1
2300円
16
200円
流し
5通り
4
5
11
13
15
各500円
購入:10000円(8通り)
払戻:0円 収支:-10000円
スプリンターズSが行われる中山芝1200mは、外回りの坂の頂上付近からスタートして、約4.5mもの坂を下って行くコースです。スタートから約250m地点のところに最初の3コーナーがありますが、皆さんもご存知のように中山の外回りはおむすび型。コーナーが緩いため、下り坂で加速がついたまま4コーナーに突入というのが基本の乗り方。短距離戦ということもあり、へたに折り合いをつけようとはせず、ゲートを出たなりに下り坂でスピードに乗せて、そのまま行かせてしまうことが多いです。つまり、前傾ラップが基本でペースが上がりやすいコース形態ということ。 しかし、昨年のスプリンターズSでは、前半3F34秒1‐後半3F34秒0(同日の10Rの1000万下よりも0.1秒差遅い)という、おそらく史上初なのでは(?)という後傾ラップが出現。これは逃げ馬がペースコントロールしたというよりは、強い逃げ馬の不在がもたらしたもの。もっと言うと、昨年逃げたハクサンムーンはもともと出たなりなら33秒台前半、おっつけてやっと前半32秒台後半で行けるテンの遅い逃げ馬でしたが、昨年のスプリンターズSではややズブくなってしまっているそのハクサンムーンのハナを叩ける馬が存在しなかったことによる結果です。 また、スプリントの大レース、高松宮記念が行われる中京芝1200mもスプリンターズSが行われる中山芝1200mも、ハイペースになりやすいコース形態。よって、重賞で通用する馬になると、好位で立ち回れる馬に育てようとする陣営の意志も、大舞台のスローペース化を作り出す要因になっています。逃げ、先行馬はよほどの気性難ではない限り、後方を意識する競馬をさせて、差し、追い込み馬は前を意識したレースをさせます。より多くのコース、展開にも対応させるためです。 つまり、短距離G1のスローペース化は、陣営の工夫によるもの。アストンマーチャンが勝った2007年のように、極悪馬場になれば後続勢が追走に消耗して極上の切れ味が使えなくなるため、強ければ問答無用に押し切れます。しかし、馬場高速化の近年においては、スピードのある馬ほど下り坂で加速がつきすぎて最後に失速してしまうことが多いために、陣営は馬に折り合う教育を施すのでしょう。 ただし、今年のように逃げ馬や2番手にはつけたい馬が多いと、さすがに後傾ラップになることはないでしょう。逃げ、先行馬が揃って内枠に入ったので、騎手はなるべく折り合おうとしますが、それでもある程度速い流れの前傾ラップになるはず。雨が降って馬場が悪化すればなおさらです。基本的に差し馬有利のレースになると見ていますが、今回は逃げ、先行馬のほうが一枚上なので、前々から押し切る可能性も十分あります。 よって、◎には前半3F32秒7-後半3F34秒6の速い流れになった昨年の北九州記念で、今回断然1番人気のビッグアーサーを撃破したベルカントを推します。正直、昨年のスプリンターズSでの、あそこまでの大敗は想定外でしたが、北九州記念のパフォーマンス(指数)が高すぎたために、疲労による凡走の可能性を秘めていました。しかし、今年はアイビスサマーダッシュではネロと競り合って能力を引き出されたために、前走の北九州記念ではやや凡走。また、今年の北九州記念も速い流れとなり、そこで勝ちに行く競馬をしたために、バクシンテイオーの外差しが決まりました。同レースで11着に失速したラヴァーズポイントがその次走のセントウルSで3着に巻き返して来たことを考えてもペースが厳しかったはず。 確かに断然人気のビッグアーサーは、今年の高松宮記念を勝利したように力をつけていますが、前走でオーバーペースに巻き込まれて失速した馬がもっとも番狂わせを起こすのが競馬の常。ましてベルカントは、今回のメンバーが相手でも能力面でヒケを取らないので、同馬の巻き返しに期待しました。 〇は、今年1月のシルクロードSでは展開不向きで初めて馬券圏外に敗れ、再び先行・好位を意識した競馬で、前々走・高松宮記念では結果を出したビッグアーサー。前走の前哨戦セントウルSでは、スノードラゴンに並びかけられたところで、力んでコントロール不能になりましたが、それでも押し切るという強さを見せつけることが出来ました。前走は強さを証明する反面、本番での折り合い面での課題を残す形となったこと、そして休養明け好走の反動が出るパターンも視野に入れて対抗評価としました。 ▲は、フィリーズレビューで1着と結果を出し、スプリント路線へと転向した函館スプリントSでは12番人気という低評価を覆して勝利したソルヴェイグ。前々走・函館スプリントSは3走前の桜花賞で前が厳しい流れを先行して失速したことが、前々走へと繋がった部分も大きいですが、前走のキーンランドCでも4着と崩れなかったのはこの馬の成長の証でしょう。 ※このコラムは、9月16日に発売された『全106コース対応 山崎エリカの逃げ馬必勝ナビゲーション』(ガイドワークス)を一部抜粋しております。
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