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9月10日 中山11R 紫苑S(G3)

netkeibaデスクの見解

※月曜段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

 秋華賞へのステップ競走としては、翌週のローズSに多くの一流馬が集まります。これまでの紫苑Sは、出走権獲得を目論む馬たちのための救済レースという色彩が少なからずありました。しかし、今年から重賞に格上げされたことの効果か、関西馬の登録も多数見られて、なかなか楽しみな顔ぶれになりそうです。これまでのイメージとはやや異なる紫苑Sが見られるかもしれません。

1.差し・追い込み優勢

 開幕週の中山というと先行馬の前残りを狙いたくなるところですが、紫苑Sではそれは通用しません。オープン特別として行われた過去10年のうち新潟開催の2014年を除いた9回で、逃げ・先行で連対した馬は2頭のみ。データ的には完全に差し・追い込み馬が有利なレースです。連対した2頭はいずれも逃げ馬でしたから、中途半端な先行馬よりはハナにこだわる馬のほうがまだ狙いが立ちます。

2.夏場に使われている馬が穴を出す

 夏場を休養に当てた馬(2か月半以上の休み明け)は、勝率4.8%・連対率8.1%ともうひとつの成績にとどまります。昨年8番人気で勝ったクインズミラーグロ、5番人気で2着したホワイトエレガンスのように、人気薄での好走が目立つのも夏場に使われている組の方。格下に思えても、順調に使われている強みは無視できません。

3.オークスの実績はアテにならない

 2012年にオークス3着だったアイスフォーリスは、このレースで2番人気に支持されながら5着、2011年にオークスで2着だったピュアブリーゼも1番人気で12着。オークス好走馬で紫苑Sで馬券圏内に入った馬は、いまだ一頭もいません。切れ味勝負になりがちなオークスと、小回りで早めの仕掛けが求められる紫苑Sでは求められるものがまるで違います。オークスの実績を鵜呑みにするのは危険です。

 パールコードはフラワーCを抽選で除外されたことが響いて、春は順調に使えず、フローラSで権利を取りながらオークスは回避を余儀なくされました。しかし、そこで無理をしなかったことが吉と出て、この秋は順調に調整が進められています。3歳牝馬でも指折りのスタミナ自慢で、当コースにも勝ち鞍(ミモザ賞)があって小回りも大歓迎。ここをいい形でクリアーして、有力候補として秋華賞に臨みたいところです。

 クィーンズベストはあと一歩のところで春のクラシック出走が叶いませんでしたが、秘めた底力はオープンでも上位のものがあります。ここは岩田騎手を確保して勝負の一戦。積極的な競馬に徹すれば、秋華賞出走権確保以上の目も期待できます。ビッシュはディープインパクト産駒で、切れ味を活かす形がベスト。オークス3着とはいえ中山で万全の信頼までは置きにくいところです。

 以下、折り合いがつけばしぶといフロンテアクイーン、ヴィルシーナの全妹で底力秘めるヴィブロス、パワーがあるので急坂の中山でも楽しみなパーシーズベスト、休み明けを快勝して上積みが見込めるベアインマインドなど、伏兵も多士済々。

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