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最速の月曜公開!全重賞の展望をお届けします

5月29日 東京10R 日本ダービー(G1)

netkeibaデスクの見解

※月曜段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

 ダービーの1着賞金は2013年に増額されて2億円。皐月賞や菊花賞の約2倍という金額で、ダービーが三冠レースの中でも別格の位置にあることが賞金面からも推察されます。競馬関係者ならば誰にとっても特別なレースです。

 とは言うものの、たんに「一番強い馬」が勝つレースかというと、そう簡単なことでもありません。2012年のゴールドシップ、2010年のヴィクトワールピサのように、のちの最強馬が思わぬ星を落としたこともありました。とくに近年のダービーにおいては、ひとつ顕著な傾向が見られます。

1.テンも上がりも速いスピードレース

 過去4年間のダービーはいずれも2分23秒-24秒台での決着。それ以前の5年間でダービーを2分24秒台で走ったのはウオッカただ1頭だったことを思えば、時代は様変わりしました。この4年の前半3Fはいずれも34-35秒台で、後半3Fも大逃げだった2012年をのぞけばいずれも34秒-35秒台。高速レースで流れに乗るためには、高いスピード能力が要求されます。

2.前に行くか究極の決め手か

 基本的に前は止まりませんから、ある程度前半から脚を使っていい位置で競馬をすることが勝利への近道。2012年のディープブリランテと2014年のワンアンドオンリーがこのパターンです。2013年のキズナのように究極の決め手を使って逆転したケースもありますが、この年のキズナは毎日杯、京都新聞杯と長い直線の上がり勝負を2連勝、充分予行演習をしてからダービーに臨んでいました。

3.折り合い不安はスピードの証明

 昨年の勝ち馬ドゥラメンテは折り合いを欠いたことが敗因で共同通信杯を落としていましたが、じつは2013年のキズナや2012年のディープブリランテも同様に折り合いが原因になった敗戦歴がありました。反面、ゴールドシップみたいに折り合いに不安のない馬は「たんにスピードがないだけ」という危険性も否定できません。折り合いの不安は、裏返せばあふれるスピード能力の証明でもあるのです。

 リオンディーズは折り合いを欠いたことが皐月賞の敗因とされていますが、デムーロ騎手によるとコントロールの範囲内だったとのこと。台風並みの強風でペース判断が狂わされたようです。昼ごろにまとまった降雨のあった馬場で1000m58秒4という暴走に近いハイペースを刻みながら、最後までバッタリとは止まっていないのですから、敗れながらも高いスピード能力を証明したと言えます。もちろんエキサイトしかねない気性はネックですが、前走ほどきつい競馬になる可能性は低いでしょう。デムーロ騎手のアジャストが成功すれば、後ろの馬にチャンスを与えない完封勝利も可能です。

 サトノダイヤモンドは前を見て動ける自在性があり、ダービーの舞台でも安定感抜群です。前走は不利もありましたが間隔が開いていたことも終いの伸びに影響した様子。叩かれた上積みは少なくありません。スマートオーディンは末脚特化型の一頭。不器用さは残りますが、ペースと隊列次第では全馬をまとめて一蹴することも可能な破壊力を秘めています。

 ディーマジェスティはややパワーに偏った印象があり、軽いレースになった場合に不発の不安もありますが、スケールで上を行っている可能性もあり、二冠の目は否定できません。エアスピネルは立ち回りが上手な馬で、ここも大崩れしないはず。展開次第では上位食い込みも。マカヒキは2着に敗れた前走も上がり自体はメンバー中最速でした。川田騎手2度目の騎乗で脚の使いどころがハマれば。ヴァンキッシュランはまだ荒削りさが残り、軽いレース向きとは言えませんが、パワーとスタミナはメンバー中でも屈指のものを秘めています。ハイペースになるようなら台頭の余地が見込めます。

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