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最速の月曜公開!全重賞の展望をお届けします

8月14日 新潟11R 関屋記念(G3)

netkeibaデスクの見解

※月曜段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

 真夏の高速マイル重賞。サマーマイルシリーズが創設されてからはその第2戦としての位置づけもありますが、全3レースのなかで別定重量戦は関屋記念だけ。当然、出走メンバーのレベルも一番高くなります。過去10年の連対馬を見ても、クラレント、ダノンシャーク、ドナウブルー、ジャスタウェイ、スマイルジャック、カンパニーなど、GIでも好勝負できるような名マイラーの名前が並んでいます。夏のローカル重賞の中では例外的に、GIへと繋がりやすいレースだと言えるでしょう。

1.格がものを言う

 過去10年の勝ち馬のなかで、このレースが初の重賞制覇だったのは2010年のレッツゴーキリシマ一頭だけ。この馬もGI朝日杯2着をはじめとして、再三重賞での好走歴がありました。実績馬に有利な別定条件に加えて、各馬が能力を発揮しやすいコース形態、綺麗な馬場での高速決着と、実績馬に有利な条件が揃っています。他の夏のローカル重賞とは違って、上り馬の勢いが通用しにくいレースであることには注意が必要です。

2.前走からの斤量減が強い

 上記のデータとも関連しますが、「つまり格上馬とはなにか」ということです。GIからの臨戦だったり、ハンデ戦で重い斤量を背負わされていたりで、前走から斤量が減っていた馬が、過去10年で8勝を挙げています。1着に関しては、前走から斤量減になる馬から選ぶのが安全でしょう。ちなみに、前走から斤量増という馬は、過去10年で46頭いて2着が1回のみ。

3.先行有利

 コーナー二つのマイル戦は、本質的に差し馬に分があるコース形態ですが、関屋記念は例外です。長いゴール前直線を意識して前半のペースが緩むことがほとんどのため、上がりが速い決着になって差し・追い込み馬にはチャンスがなかなか訪れません。過去6年の勝ち馬の4コーナーでの位置取りは、先頭が2頭、2番手が2頭、3番手が1頭、5番手が1頭。世界を制するジャスタウェイですらこのレースを勝ち損ねたことを思えば、差し・追い込み馬の評価には慎重にならざるを得ません。

 GIからの臨戦になるのが、安田記念9着のロサギガンティア、10着のレッドアリオンと、ヴィクトリアマイル6着のマジックタイム。ヤングマンパワーは形式上は準オープンからの格上がりですが、前走で58kgを背負っていましたし、3歳時には重賞勝ちの実績もあり、昨年の当レースの3着馬でもあります。有力候補と考えられるのはこれら4頭。

 このうち、ロサギガンティアは距離が1600だと集中力の面で難しい面がありますし、レッドアリオンはこれまで57kgを超える斤量を背負うとすべて掲示板外に沈んでいます。また、ヤングマンパワーは直線が平坦なコースでは切れ味不足のため終いが甘くなりがち。今回の条件ならば、牝馬のマジックタイムがすでに格上と見るべき存在なのではないか、と考えます。

 古馬になって身体がしっかりして、早めに動けるようになってブレイク、というのはハーツクライ産駒独特の成長パターンです。今春のダービー卿チャレンジトロフィーで負かしたのが安田記念勝ちのロゴタイプ、京王杯SC勝ちのサトノアラジン。また、続くヴィクトリアマイルでもミッキークイーン、ショウナンパンドラ、ルージュバックらと接戦を演じており、この馬も古馬マイルの一線級で戦えるポテンシャルをすでに証明済みだと言えるでしょう。今回は札幌からルメール騎手を呼び寄せて、秋に向けて結果を残したい一戦です。

 ヤングマンパワーは大型馬で、古馬になって馬体に実が入り完成の域に近付いてきた印象。夏場を得意にしており、ここも大きく崩れることはないでしょう。中京記念からの転戦組では、先行馬として唯一上位に食い込んだ(2着)ピークトラムも魅力ですが、中京記念組は人気を裏切った馬の方が期待値が高いので、今回早めの競馬を示唆しているダノンリバティの巻き返しに要注意。

 ロサギガンティアは気性にムラがあり、相手弱化といっても信頼しにくく、押さえまでの評価。レッドアリオンは58kgが課題ですが、直線平坦コースは大の得意ですし、内田博幸騎手への乗り替わりも魅力。以下、転厩と芝替わり、斤量減と、今回は変わる要素が少なくないクラリティスカイ、重賞では頭打ちの印象もマイルならば侮れないラングレー。

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