最速の月曜公開!全重賞の展望をお届けします
※月曜段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。 かつて北九州記念は中距離の登竜門的な重要レースでしたが、2006年に距離短縮されてスプリント戦になってから、レースの性格が一変しました。9回行われたうちの4回が馬連万馬券。1番人気の連対は2008年のスリープレスナイトだけで、のちにGIを制することになるアストンマーチャンもこのレースでは馬群に沈んでいます(2007年)。他場のスプリント戦の序列が通用しない傾向があるので、頭をまっさらにしてから予想に取り組む必要があります。 1.長距離型の種牡馬が狙い 昨年3着のカイシュウコロンボはマンハッタンカフェ産駒ですし、一昨年の勝ち馬ツルマルレオンはハーツクライ産駒、2着のニンジャはグラスワンダー産駒、2010年の勝ち馬メリッサはホワイトマズル産駒と、典型的なスプリンター血統に混ざって、2400m以上の距離で本領を発揮する種牡馬の産駒が結果を出しています。もともとのデザイン的にはスプリンターではないんだけど、という馬がこのレースにぴったりピントが合うようです。 2.牡馬は55kg、牝馬は53kg以下 過去9年間で牡馬で55kg、牝馬で53kgを超えるハンデを背負った馬は[1-1-4-37]。このゾーンには人気になる馬が少なくない(1番人気が6頭)ことを考え併せると、連対ベースではほとんど買う気が失せるような成績しか残せていません。連対を果たした2頭を見ると、ゴールデンキャストが58kgでスリープレスナイトが牝馬で56kgですから、中途半端に背負っているよりは飛び抜けて重いほうがむしろ狙いやすいと言えます。 3.差し馬が穴を開ける 夏の小倉競馬短縮の影響があって、昨年は先行馬によるワンツーになりましたが、ブービー人気のカイシュウコロンボが追い込んで3着しています(複勝4050円)から、差し馬狙いの有効性は薄れていません。ここに至るまでのサマースプリントシリーズの前3戦がいずれも開幕週で前が止まらない馬場で行われましたから、開催後半で差しが届く北九州記念の特殊性は軽視できません。「前走差して届かず」という馬が毎年のように穴を開けています。 サトノデプロマットは、タイキシャトルやピースオブワールドを出す牝系に、母父サンデーサイレンス、父ブライアンズタイム。クラシック候補かと思わせるような血統でありながら、スプリンターとして完成されつつあるギャップがまさにこのレース向きだと言えます。函館スプリントSでは10着に沈みましたが、速い流れを追いかけて早めに動いてのもので、重賞でもスピードは見劣りしないところを示しました。厳しいレースを経験したことは糧になるはずで、54kgならば反撃は必至でしょう。 ビッグアーサーはここまですべて芝1200mで5戦5勝とまったく底を見せていません。速い持ち時計がないことは不安ではありますが、今まで使われる機会がなかっただけで、むしろ高速コースならどれだけの時計が出るのか楽しみですらあります。破竹のレースぶりを見ればOP昇級初戦で55kgを背負わされるのもやむを得ないところ。 ニザエモンはOP昇級後はなかなかハナが切れませんでしたが、前走バーデンバーデンCでは外枠から行き切って5着。オープンの流れでも自分の形なら容易には止まらないところまで力をつけています。小倉芝1200mでは1戦1勝、直線に坂がないコースならば粘りが違ってきます。サカジロロイヤルはここ2戦直線競馬で大敗続きですが、芝1200m戦に限ればオープンで[1-0-2-0]とすべて馬券圏内。小倉芝1200mも3勝を挙げている得意条件です。 ベルカントはアイビスサマーダッシュを完勝したものの、直線競馬で揉まれない形で競馬ができたのが大きく、実質トップハンデ(タイ)の55kgを背負うここがあらためて試金石になります。サドンストームは一昨年のこのレースを1番人気で大敗しているように、時計面に限界がある馬。GIIIでは高値安定ですが、あと一歩をどう詰めるか。バーバラは北九州記念は過去2回走って3着、5着と堅実です。いずれも斤量は53kgで、今年も53kgならばマークは外せません。
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