最速の月曜公開!全重賞の展望をお届けします
※月曜段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。 マイルCSの前哨戦であると同時に、スプリンターズSからの間隔も中3週と適当なので、1200路線を主戦場にする馬たちのための秋の目標レースという側面も持ちます。マイラーかスプリンターか。休み明けの馬か、使われている馬か。 各馬の適性も思惑もさまざまなので、なかなかすんなりとは決着しないレースになっています。過去10年で馬連万馬券が3回、馬連配当が3桁に収まった年はゼロ。別定GIIでありながら、きわめて荒れやすい構造になっている重賞だといえます。 1.前が止まらない 昨年までの4年間、逃げた馬が連続して連対中で、最近2年間は勝ち切っています。4頭の人気は順に[3・6・8・1]ですから、人気でも穴でも「逃げたもの勝ち」に近い有利さです。といっても何が逃げるのかは戦前には予測しきれない部分が残るので、「前走で4角先頭に立っていた馬」という括りで集計すると、過去10年で[3-2-1-8]。勝率21.4%、連対率35.7%と非常に優秀です。 2.リピーターレースではない 今年で58回と長い伝統を誇るレースですが、このレースを2回以上勝った馬は過去に一頭もいません。同じ芝1400m重賞でも暮れの阪神Cはいわゆる「リピーターレース」であることで有名ですが、このレースはまったく違う性格を持っていることに注意が必要です。過去10年の勝ち馬は3歳が2勝で4歳が5勝。2着した馬も計6頭いますから、この2世代で連対馬の過半数を占めています。消長が激しい短距離路線では、若い馬から入るのがセオリーです。 3.格の違いがものを言う 過去10年の勝ち馬のうち9頭は、それ以前に重賞を勝った実績がありました。そのうちGIウィナーが3頭、GIIウィナーが3頭。唯一の例外である2007年のスーパーホーネットにもGIで2着した実績がありました。さらに付け加えるならば、マルカフェニックス、プリサイスマシーンを除く8頭には、2、3歳重賞で好走(重賞勝ちかGIで3着以内)した実績がありました。 アルビアーノは抜群のスタートセンスの持ち主で、過去に芝で走った5走のうち4走までは4コーナーを先頭で回っています。前走京成杯オータムハンデでは1番人気を裏切る形になりましたが、初の古馬混合戦でも4角先頭の自分の形を作り、7着といっても着差は0.1秒差。力負けというよりは瞬発力で劣ったという内容で、古馬相手でも充分やっていけるだけの手応えを得ました。大型馬だけに広々としたコースへ替わるのはプラス材料で、初の長距離輸送をクリアーすれば結果は自ずとついてくるでしょう。 フィエロは昨年のこのレースの3着馬。GIも含めて過去に重賞での2、3着が4回もあるものの未だに重賞未勝利です。ここはマイルチャンピオンシップへの出走を確実にするために、どうしても賞金を加算しておきたい一戦。休み明けですが全開に近い形でのパフォーマンスが期待できます。サトノルパンは芝1200mの道頓堀Sを勝ってオープン再昇級を決めましたが、過去に2勝してファルコンSでも2着している芝1400mがベストです。2011年の当レースの勝ち馬リディルの半弟という血統背景も強調できるポイント。 ベルルミエールはサマースプリントシリーズを使って4、3着と勝ち切れませんでしたが、芝1400mでは阪神牝馬Sでも2着がありますし、京都芝1400mにかぎれば3戦3勝(内回り含む。外回りでは2戦2勝)。絶好の舞台でトップクラス相手に好戦の期待が持てます。ローブティサージュは阪神ジュベナイルフィリーズの勝ち馬。最近では1200mに使われることが多くなっていますが、芝1400mでは[0-1-2-0](すべて重賞)と崩れたことがありません。 コパノリチャードは一昨年の勝ち馬ですから、今回勝てば初めての「スワンS2勝馬」になります。昨年もJBCスプリントを殿負けした次走に阪神Cを2着した事例があり、大敗後でも一変がある馬です。エーシントップは2、3歳時に重賞を3勝。近走は不振が続いていますが、春の谷川岳Sでは58kgを背負って5着と見せ場を作りました。スプリント戦でも楽にハナを切れるダッシュ力の持ち主でありながら、勝ち星はすべて1400mと1600mでのものです。
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