最速の月曜公開!全重賞の展望をお届けします
※月曜段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。 この秋は二冠馬ドゥラメンテが故障で不在ですが、弥生賞馬サトノクラウンも天皇賞に向かいました。近年菊花賞の地位が低下していることは否定しがたいところです。世代最強馬決定戦というより「敗者復活戦」のような趣すら感じさせるレースになっています。 加えて京都3000mは全馬にとって未経験の条件ですから、ペース、仕掛けどころなどさまざまに手探りになり、春の序列はあまりアテになりません。過去10年で8番人気が2勝、7番人気も1勝。一方で1番人気も5勝していますが、そのうちの4頭は単勝オッズが160円以下の断然人気でしたから、押し出された人気馬は信用しにくいレースであることも確かです。 1.先行馬が頑張れる 全馬初体験の距離で行われますから、直線で余力を残しての瞬発力勝負というわけにはいきません。このレースではディープインパクト産駒が不振[0-1-1-14]であることが示すように、菊花賞では速い上がりを使えることはそれほど重要ではありません。最近8年間の勝ち馬はいずれも4コーナーを5番手以内で通過しているように、いいポジションで競馬ができることは勝利への必須条件に近くなっています。 2.今年はセントライト記念組に要注目 牡馬の一線級は神戸新聞杯に集結するのが通例ですが、今年は神戸新聞杯に出走した重賞勝ち馬が2頭だったのに対してセントライト記念には5頭。例年の勢力関係が逆転していることには注意が必要です。神戸新聞杯ではリアファルの強さが際立ちましたが、強い馬が少なかったからという側面もあり、過信は禁物でしょう。 3.小回り実績に要注意 菊花賞が行われるのは京都の外回りコースですが、長距離戦ゆえにコーナーを6つ回ります。コーナーワークの巧拙が位置取りの良し悪し、ひいては着順に影響するのは当然のことでしょう。札幌・函館・福島・小倉など、小回りコースでの好走馬が、阪神外回りで味噌をつけて人気を落として菊花賞で激走、というのが典型的な穴の発生パターンです。2012年のユウキソルジャー、2010年のビッグウィークがこれに該当します。また昨年の1-3着馬も、すべてローカルか京都内回りでコーナー4つ以上のレースを勝った実績がありました。 今年は神戸新聞杯もセントライト記念もスローペース。タイム的には平凡な内容に終わっていますから、例年以上に別路線組の台頭する余地は大きいはず。本命には「遅れてきた大物候補」スティーグリッツを推します。骨折で春シーズンを棒に振りましたが、ここに来て2連勝。距離が延びるほどにレースぶりに安定感が増しており、ステイヤーとしての資質は高そう。前走でコーナー6回の競馬を経験したのも大きな武器になるでしょう。 リアファルは楽に逃げられたとはいえ神戸新聞杯は完勝の内容でした。距離延長も問題なさそう。ミュゼエイリアンはセントライト記念は逃げる形から2着でしたが、脚質に融通が効きますし、直線に坂がないコースに替わるのもプラスのはず。 リアルスティールは距離延長がプラスとは考えにくいところですが、能力的に世代上位なので折り合い一つでチャンスはあるでしょう。ブライトエンブレムは前走は大敗しましたが、皐月賞以来と間隔が開いていましたし、今回は栗東滞在で上積みは小さくありません。 ワンダーアツレッタは夏を越して力をつけてきて、ここに来て2連勝。デムーロ騎手を確保できたのも心強いところです。キタサンブラックは今回の出走馬中唯一の重賞2勝馬ですが、ダービーの大敗が示す通り距離の延長には疑問符がつきます。近況の充実ぶりで克服できるかどうか。
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