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5月3日 京都11R 天皇賞(春)(G1)

netkeibaデスクの見解

※月曜段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

 春の大一番・天皇賞。実力ナンバーワン決定戦という触れ込みですが、最近はすっかり「荒れて当たり前」のレースとして定着してしまいました。最近10年間で1番人気に応えて連対を果たしたのは、ディープインパクトただ一頭。ここ3年は、キズナ、ゴールドシップ、オルフェーヴルと、単勝100円台の圧倒的人気に支持された馬が馬券圏外に敗れています。

 どうして人気馬が簡単に負けてしまうのか。一言では答えづらい複雑な問題ですが、ひとつには春の京都の馬場の高速化が進むことで、スピードレースの色合いが濃くなっていることが原因として挙げられます。

1.阪神大賞典組が不振

 阪神大賞典からの臨戦馬は、最近10年間でわずか3連対しかしていません。最近5年間に限れば1連対のみ。前出のゴールドシップ、オルフェーヴルをはじめ、数多くの人気馬を含みながらこの数字です。3000mのGII戦ということで、毎年長距離志向の強い馬が集まリますが、そのために本番のスピードレースとは関連性の薄いラップ推移になってしまうことが不振の原因だと思われます。

2.瞬発力は通じない

 よほどのスローペースにならないかぎり、淀の3200m戦において「直線で余力を残している馬」というのは基本的に存在しません。最後は切れ味勝負ではなく「バテ合い」になります。それこそディープインパクト級の馬でないと、直線で瞬発力を炸裂させることは至難の業です。昨年のキズナは直線で骨折して4着に終わりましたが、追い込めないものを無理に追い込もうとしたから骨折したのだ、という考え方も成り立つでしょう。

3.早めに動く用意はあるか

 2012年のビートブラックは捨て身の離し逃げから大穴を開けましたが、一昨年・昨年と連勝したフェノーメノも、前哨戦の日経賞では二年とも先行策を採っていたことは注目されます。2012年の2着馬トーセンジョーダンもその前走の大阪杯では逃げていましたし、昨年の2着馬ウインバリアシオンは前哨戦の日経賞で3角マクリの早めの競馬でした。前哨戦においては、着順の良し悪しよりも折り合いの良さに注目すべきです。本番で早めの競馬をできる準備ができていることがなにより重要です。

 ウインバリアシオンは過去このレースを2回使って3、2着。前2回同様に日経賞連対からの臨戦ですが、今年は以前と違って行きっぷり良く前々の競馬ができていたことは注目に値します。あの内容なら、今回はある程度早めに動けるはずです。7歳とはいえ衰えは見られませんから、今年は前2回以上の結果が期待できます。

 アドマイヤデウスは骨折からの復帰後GIIを2連勝中。上昇度ではこの馬がナンバーワンです。ただし、前走の日経賞では56kgと実績馬に対しては斤量の恩恵がありましたし、また京都の高速馬場への対応も課題になるでしょう。サウンズオブアースは昨年の菊花賞の2着馬。日経賞では行き場を失う不利があっての4着で、まともなら勝ち負けになっていた内容でした。まだ2勝馬ですが力量はここに入っても互角の存在。

 フェノーメノはこのレース3連覇を狙います。実績的には最上位の存在ですが、ここに来て行き脚が鈍くなっている点は不安材料です。前2年とは前哨戦の内容が異なるので、全幅の信頼は置きづらいところです。ゴールドシップはこのレースでは過去に二回凡走しているように、高速馬場が大の苦手です。思い切った騎乗をする横山典弘騎手への手変わりは不気味ですが、前2年同様阪神大賞典からの臨戦もマイナスで、重くは扱えません。

 キズナは大阪杯ではラキシスに脚元を掬われる形で敗れましたが、道悪で切れ味をそがれた面もあり、京都替わりで見直す余地はあります。クリールカイザーは日経賞では10着に沈みましたが、積極的な先行策で見せ場はありました。安定した先行力の持ち主で、近年のこのレースの傾向からは目を離せない一頭。

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