最速の月曜公開!全重賞の展望をお届けします
※月曜段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。 宝塚記念への重要ステップレースとして長らく親しまれていましたが、2012年に冬の中京開幕週に移動してきました。その2012年の勝ち馬オーシャンブルー、一昨年の3着馬ウインバリアシオンはいずれも次走の有馬記念で2着。そして昨年の勝ち馬ラストインパクトは先日のジャパンカップで2着と、将来のGI好走馬を送り出す重要レースとして、その存在感は変わらず大きなものがあります。 GIIでありながら勝ち切るためにはGIで好勝負できるような底力が必要になるわけで、能力面のハードルは高く設定する必要があるでしょう。GII以上GI未満、「G1.8」くらいの格式を持つレースと考えておいて良さそうです。 1.スタミナが問われる一戦 中京が改装になって以降の3年間の勝ち馬は、いずれも2400m以上の長距離戦をステップとしてこのレースに臨んでいました。中京の芝は他場より時計がかかるコースなので、より長い距離を走れるようなスタミナの持ち主でないと勝ち切ることはできなくなっているようです。「2000まで」という馬は一枚割引が必要でしょう。 2.秋の天皇賞からの臨戦は不振 暮れの開催になって以降の3年間、秋の天皇賞からここに臨んだ馬は9頭いますが、昨年2着のサトノノブレスがいるだけで[0-1-0-8]という成績に終わっています。そのほとんどが5番人気以内の人気馬ですから、馬券的な妙味は薄いと言わざるを得ません。大目標となるGIレースの後で、肉体的・精神的なエアポケットに陥りがち。距離は違いますが、先週の京阪杯のベルカントもGI帰りのステップで凡走したように、相手弱化と言って飛びつきにくい難しさがあります。 3.フレッシュな若い馬が中心 施行時期が移動して以降の3年間でもっとも好成績を収めているのが[2-1-1-5]、勝率22.2%・連対率33.3%の4歳馬です。あくまで過去3年の結果ですが、他に馬券圏内に入っているのは3歳と5歳だけ。秋シーズン末期の重賞ですから、ほとんど全馬がすでに何回か使われています。疲労回復に手間取りがちなベテランより、フレッシュで勢いのある若い世代を重く見るのが賭けとしてセオリーにかなっています。 マイネルフロストは昨年の毎日杯の勝ち馬。ダービーでも3着しているように距離は長めでも問題ありません。強い相手と戦っているため重賞タイトルは増えていませんが、今春の中山記念ではステファノスとイスラボニータの間に割って入って4着。中距離馬としての資質はトップクラスで戦えるだけのものがあります。ここ二走はあえて長い距離を使ってスタミナ強化を図ってから得意の中距離戻り。時計のかかる中京も合いそうですし、メンバー中唯一の4歳馬として今後の飛躍に繋げたい一戦です。 マジェスティハーツは未だに重賞未勝利ながらこれまで重賞での2、3着は5回を数えます。今春の鳴尾記念2着は好メンバーでしたし、神戸新聞杯でも2着しているように長めの距離もこなせるスタミナを秘めています。サトノノブレスはアルゼンチン共和国杯を4着して復活の狼煙を上げました。昨年のこのレースで2着しているように中京とも好相性。 ベルーフは折り合いに苦労した菊花賞でも大崩れしませんでした。2000mは最も得意とする距離ですし、55kgで出走できるのも有利です。レーヴミストラルは休み明けのアルゼンチン共和国杯3着は立派ですが、GIIとしては低レベル戦だった青葉賞勝ちの実績で古馬と同斤量の56kgを背負うのは楽ではありません。 ミトラは昨秋の福島記念以来GII戦も含めてほとんど崩れていないのですから、7歳とはいえまったく衰えていません。春は当コースの中日新聞杯を5着に敗れましたが、トップハンデを背負ってのもの。斤量関係が逆転する今回は馬券圏内食い込みが狙えます。ディサイファは今夏の札幌記念勝ち馬ですが、当時をピークとしてパフォーマンスを徐々に落としていることは事実です。メンバー中唯一57kgを背負いながら地力の高さを示せるかどうか、今回は踏ん張りどころです。
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