最速の月曜公開!全重賞の展望をお届けします
※月曜段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。 2歳牡馬のチャンピオン決定戦は、昨年から2本立て。1着賞金6500万円、朝日杯FSに準じる格付けを与えられて、皐月賞コースで2歳重賞としてホープフルSが行われます。 旧ラジオNIKKEI杯2歳Sから開催場と名称が変わったという形のレースですが、同名同条件のオープン特別が長い間行われており、そちらでもダービー馬ウイニングチケットや二冠馬エアシャカールを輩出したことがあります。このオープン特別の方を含めて傾向などを見ていきたいと思います。 1.スローペース濃厚・先行馬が有利 朝日杯の翌週がホープフルS。スピードが豊富な馬はほとんど朝日杯に向かうため、ホープフルSには折り合い上手な馬が集結することになります。である以上、スローペースにならないほうが不思議です。昨年は先行したシャイニングレイとコメートで1・2着。昨年にかぎらず、オープン特別の方も含めた過去10年の集計では先行した馬が[7-5-3-20]、勝率20%、複勝率42.9%と優秀な成績を収めています。 2.急坂また急坂・パワーが必要 中山芝2000mはゴール前の急坂を2回通過するコースレイアウト。そして、たいていの場合レース中における最速ラップが記録されるのが、最初から2F目の急坂部分です。この区間で激しくポジションを奪い合うわけですから、中距離戦といっても京都や東京とは異質の才能が必要とされます。それを端的に言うならば「パワー」。オープン特別の方も含めた過去10年で馬体重500kg以上の馬は[4-3-3-17]で勝率14.8%、連対率25.9%という好成績。昨年も、1-3着馬の馬体重は出走メンバー中で重い方から2-4番目でした。 3.マイル路線からの参入は苦戦傾向 前週の朝日杯は2000m新馬からの短縮で挑んだリオンディーズが勝ちましたが、ホープフルSには逆に、前走マイルで重賞を勝った馬が2頭出走を予定しています。本質的にワンターンのマイル戦は差し馬に有利な構造になっているため、中距離からの距離短縮で差しに回る馬に分がありますが、マイルから2000への延長は簡単ではありません。オープン特別の方も含む過去10年で、前走1600mを使っていた馬の成績は[1-1-2-18]と芳しくありません。連対を果たしたエアアンセム、ナカヤマナイトの2頭には、マイルの前走を先行して勝っていたという共通点がありました。 ノガロが前走阪神芝2000mの未勝利でマークしたタイムは、新馬・未勝利としては過去10年で3位という優秀なものでした。中山同様にスタート直後に急坂を通過するコースで最初の2F目が11.3(レース中最速ラップ)。終始息が入らない流れを先行して、最後は3馬身半差で圧勝したのですからたいしたものです。馬体重は前走が516kgとパワーは充分で、中山適性は高そう。意欲的な重賞挑戦が吉と出る可能性は低くありません。 バティスティーニは、稍重の黄菊賞で京都2歳S(良馬場)を上回るタイムをマークして3馬身半差で圧勝。ここまでの2歳中距離路線で随一とも評価できる好内容でした。ただし、スタートがあまり速くないのがネックで、多頭数でロスが多い競馬になった場合に能力で圧倒できるかどうか、不安は残ります。ブラックスピネルはここまで3戦2勝。重賞には初挑戦ですが前走の萩Sで東京スポーツ杯勝ちのスマートオーディンに競り勝ったのですから立派です。レースセンスは抜群で、中山初参戦となる松若騎手もこの馬とならばそれほど不安を感じずにレースに臨めるはず。 ブレイブスマッシュはサウジアラビアロイヤルCの勝ち馬。これまで4つの競馬場で走ってすべて連対しているレース巧者です。前目の位置で立ち回れる器用さがあるので、この馬の中距離参戦は侮れません。同じくマイル重賞(新潟2歳S)勝ち馬のロードクエストは、ここまでの2戦がいずれも直線の長いコースで追い込む競馬でした。器用な脚は皆無ですし、牡馬としては小柄な部類で急坂の中山への対処も未知数。今回は割り引きが必要です。 ハートレーはアメリカGI勝ちの母を持つディープインパクト産駒で、関東期待の星です。ディープ産駒としてはパワフルなタイプで、中山替わりでも心配は少ないと思われます。幼さは残りますがそのぶん伸びしろも充分。ディーマジェスティもまた関東期待のディープインパクト産駒です。3戦目の勝ち上がりながらここまでつねに最速上がりをマークしています。前走はクビ差勝ちですが未勝利戦としてはメンバーが揃った一戦でしたから、昇級でも一概に軽視できません。
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