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最速の月曜公開!全重賞の展望をお届けします

11月23日 東京11R 東スポ杯2歳S(G3)

netkeibaデスクの見解

※月曜段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

 最近の勝ち馬が、サトノクラウン、イスラボニータ、コディーノ、ディープブリランテ、サダムパテック、ローズキングダム、ナカヤマフェスタ。のちのGI戦線での活躍馬を毎年のように輩出しており、阪神JFをのぞけば2歳戦で最大の出世レースと言えます。

 一昨年は1番人気のサトノアラジンが敗れてイスラボニータが勝利、昨年は1番人気のアヴニールマルシェを降してサトノクラウンが勝利しました。1番人気の両馬はここでの敗戦をきっかけにクラシック戦線から脱落。逆に戦前はそれほど高い評価を得ていなかった勝ち馬が最終的にクラシックの主役の座に上り詰めています。この一戦を潮目に運命が大きく分かれてしまっているのですから、怖いレースです。G1で勝ち負けできる素質の持ち主でないと、ここを通過することはできません。

1.前走1着が鉄の掟

 過去10年のこのレースで前走1着だった馬は、勝ち馬10頭中10頭、連対馬20頭中17頭、3着以内馬30頭中25頭という圧倒的な割合を占めます。もうこのレースからクラシックに向けたトーナメントは始まっていると考えるべきで、前走で負けた馬は「勢い」という部分ですでにハンデを背負ってしまっているのです。「前走重賞やオープン特別で2-5着だった」=「敗れはしたが好走した」という馬の成績は[0-3-2-23]。1-3番人気が6頭いながらこの成績ですから、馬券的には手を出しにくいゾーンです。

2.キャリアは不問

 過去10年で「前走が新馬戦だった」馬は[6-0-2-23]で、勝率19.4%、連対率19.4%、複勝率25.8%。勝ち馬を一番多く出しているのはこのカテゴリーになります。「前走が重賞・オープン特別だった馬」は[3-5-3-43]で勝率5.6%、連対率14.8%、複勝率20.4%。そこで1着だった馬に絞れば[3-2-1-7]で勝率23.1%、連対率38.5%、複勝率46.2%とさすがに優秀ですが、勝率ベースで見れば前走新馬組と大差ありません。前走新馬戦の勝ち馬が重賞・オープンを戦ってきた馬と互角に戦えてしまうレースである、と言い切ってしまって問題ありません。

3.先行力か高速上がりが必要

 スピードがある馬は前週までの京王杯やデイリー杯に回るため、東京スポーツ杯にはスピード馬が不在になり、ほとんど100%に近い確率でスローペースになります。良馬場で行われた過去9回のうち、レースの上がり3Fが34秒台になったことが7回。当然先行馬に有利なレースで、これを後ろから差し切るには超一流レベルの瞬発力が必要となります。この難事を成し遂げたのは、最近ではサトノクラウンとサダムパテックですが、この両馬はそれ以前に上がり3F33秒台の記録をマークした実績がありました。

 ここはアグレアーブル。前走の新馬戦ではレースの上がり3Fが3F34.3秒という流れを後方から並ぶ間もなく差し切りました。上がり3Fは推定33.8秒。坂の上りで前を飲み込んでいくときの脚には超一流馬のみが持つ迫力を感じさせました。良馬場で例年通りの上がり勝負になれば、勝利にもっとも近いのはこの馬で間違いありません。ちなみに牝馬の当レースへの参戦は過去10年で3例だけ、いずれも二桁人気でノーチャンスの馬でした。東京競馬場での切れ味勝負を想定すれば、牝馬であることはデメリットではなくメリットと考えるのが自然でしょう。

 タイセイサミットは3戦目の勝ち上がりですが、これは気性の幼さが残っているため。馬に気を抜かせないムーア騎手の起用はこの馬にドンピシャリで、矢作調教師の勝負手と言えます。前で折り合える先行力もこのレース向きで、◎の最大のライバルはこの馬です。

 ロスカボスは出遅れぐせが最大のネックです。前走のようなハイペースが想定しにくい上に、3F34秒台前半の速い上がりを出した実績もなく、高い能力は認めても3番手までの評価。マイネルラフレシアは高速上がりの1800戦で2戦2勝。操縦性が高く仕掛けての反応も鋭い、ということで減点材料が少ない馬です。スマートオーディンは萩Sを2着に敗れましたが、これまでの2戦いずれでも上がり3F33秒台の脚を使っており、高速上がりはお手の物です。

 キラージョーは楽に逃げられたとはいえ3馬身半ぶっ千切った新馬戦が圧巻の内容でした。再度の輸送で中1週という厳しいローテーションを克服すれば。プロディガルサンはまだ完成途上の状態での2戦2勝は立派ですが、瞬発力が要求されるレース質を考えると、これまで見せている反応の鈍さが致命傷になりかねません。

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