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【この手がある】トーセンビクトリーには、フリーハンドがまだ残っている。デビュー戦は札幌芝1800m。勝ち上がりに三戦を要し、小さなアクシデントや疲労も重なり、春のクラシックをあきらめ秋華賞路線へと舵を切ったが、ローズS3着で血統と能力の在り処は一応は示した。秋華賞は個人的には少しピークをすぎていたようにも思う。6着敗退で結果エリザベスは出走かなわず。しかし、マイル通過が1分33秒0というローズSを、真っ向勝負で3着を思えば、マイル戦線にも道がある。東京1600mなら、そんなには距離適応云々もないのではないか。しかも、この中間の調教は質量とも精緻で、体調は再びV字回復模様。変に「急がない」柴田善も、仕切り直しとしては符牒があう。

　本命よりスケールは少し小さめだが、3歳桜花賞路線である程度の結果を残してきたテンダリーヴォイス。コンテッサトゥーレも、早々に目標をここに置き、追えるT・ベリーで秋緒戦を迎える。

　一発があれば、昨年1分32秒1で2着のケイティバローズ。マジックタイムは、印上位馬たちの一年前、似たようなパフォーマンスを演じてきた4歳馬だ。東京への輸送は当日の体重と気配を確認する必要があるが、トーセンソレイユも器は五分。