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最速の月曜公開!全重賞の展望をお届けします

5月31日 東京10R 日本ダービー(G1)

netkeibaデスクの見解

※月曜段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

 近年は余裕を持って確実にダービーに出走するために、あえて皐月賞をスキップする動きも目立ちます。その結果として今年の皐月賞はフルゲート割れという異例の事態になりましたが、これもダービーというレースの重みゆえでしょう。

 皐月賞は皐月賞、ダービーはダービー。皐月賞とダービーの間にある溝は、けっして狭くありません。最近3年間は、皐月賞で勝ち負けにかからなかった馬、あるいは不出走の馬がダービーを制しています。しかし、ドゥラメンテは皐月賞前の時点ではむしろダービー向きと目されていた向きもあります。近年の流れを覆して二冠を制することができるかどうかが、今年のダービーの焦点になります。

1.皐月賞とは異質のレースに

 近年の皐月賞はスピードレース化する傾向が顕著で、それまでに速いラップ推移のレースを経験していた馬が有利になっていますが、ダービーはそうではありません。具体的には、皐月賞ではスプリングS、共同通信杯という1800mのレースをステップにしていた馬が連勝中ですが、ダービーでは弥生賞を使っていた馬が2連勝中。ゆったりした流れを好む馬が巻き返すという傾向が出ています。

2.勢いだけでは通用しない

 昨年の勝ち馬ワンアンドオンリー、一昨年の2着馬エピファネイア、3年前の勝ち馬ディープブリランテには共通点があります。それは、3歳になってから勝ち星がなかったということ。皐月賞からダービーへと続く春のクラシックは長丁場になるので、勢いだけでは息切れしてしまいます。余裕を持ったローテーションで使われていることは、ダービーで好勝負するための重要な条件のひとつです。必然的に、2歳戦の実績馬には見直しが必要となります。

3.ハーツクライ産駒に特注

 血統的に、過去4年間で2勝を挙げているディープインパクト産駒はもちろん要注目ですが、17頭送り込んでのもので連対率としては11.7%ですから、玉石混交というべき内容です。とくに注目されるのはハーツクライ産駒。これまで1勝2着1回ですが、ダービーに出走した産駒は3頭しかいないので、連対率は66.7%。もちろんサンプルは少ないものの、軽視できない相性の良さを見せています。

 サトノクラウンは1番人気に支持された皐月賞で、直線入り口での不利も響いて6着に敗れました。それまで操縦性の良さを評価されていた馬で、敗因は初めてのスピードレースに戸惑って後手後手に回ったことに集約されるでしょう。ゆったり構えての差し脚比べで結果を出し続けていた馬で、皐月賞の敗戦で評価を落とすのは早計です。

 ドゥラメンテが見せた皐月賞での末脚は圧倒的でしたが、皐月賞の締まったペースがこの馬にフィットしていたからこそのパフォーマンスだったことは否定できません。また、前走の荒っぽい競馬ぶりを見ると、皐月賞以上に密集するであろう馬込みへの対処も不安材料として見逃せません。リアルスティールは皐月賞ではドゥラメンテに並ぶ間もなく交わされましたが、共同通信杯ではゴール前で同馬を競り落としていますから、速い上がりを求められる競馬ならば逆転の可能性を秘めています。

 ベルラップは皐月賞で最も大きな不利を受けた1頭。全力を出していないので、14着といっても悲観する必要はありません。年明け3戦目のハーツクライ産駒、一変があるとしたらこの馬でしょう。レーヴミストラルは3連勝で青葉賞制覇、勢いに乗ってダービーに臨みます。前走は仕上げもレース内容も余裕残しで、消耗度が少ないことは強調できます。

 キタサンブラックは皐月賞3着。厳しい流れを正攻法での結果ですから、この馬の実力も本物です。立ち回りの上手さとしぶとさはダービーでも侮れません。ミュゼエイリアンは皐月賞7着。ワンパンチが足りないものの、世代上位の力量の持ち主です。毎日杯勝ち馬は昨年3着のマイネルフロスト、一昨年1着のキズナとダービーとは好相性で、横山典弘騎手への乗り替わりも魅力です。

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