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5月10日 東京11R NHKマイルC(G1)

netkeibaデスクの見解

 創設当初はクラシックへの出走権がなかった外国産馬の3歳春の大目標として「マル外ダービー」とも呼ばれました。その後は、キングカメハメハやディープスカイなど、ダービーへのステップとしてここに出走する動きが目立つ時期もありましたが、最近ではダービーで人気になるような大物が出走することはめっきり少なくなりました。

 出走馬のレベルはよく言えば粒揃い、悪く言えばどんぐりの背比べ。能力的に上下の開きはそれほど大きくなりません。最近10年間で二桁人気の馬が3勝していて、2、3着したことも7回あります。1番人気も最近5年間で4勝しているように悪くありませんが、今年は何が1番人気になるのかすら判然としない混戦です。出馬表の隅々まで目配りして穴馬を探し出す努力が必要になりそうです。


1.スピードレース化が進む

 東京マイルではスピードだけではなくスタミナが必要なため、皐月賞や毎日杯など長い距離からの臨戦馬が有利・・・という「セオリー」が通用したのは、一昔前のことです。馬場の高速化が進んだためか、近年のNHKマイルCではそれほどスタミナは要求されません。昨年2着のタガノブルグ、一昨年2着のインパルスヒーローはいずれも芝1400m戦からの距離延長でした。また、ニュージーランドTからの臨戦馬の好走が目立つようになったのも近年の傾向です。

2.サンデーサイレンス系が優勢

 最近5年間のこのレースでは、サンデーサイレンスの血を持っていない馬が3着以内に入ったことはありません。エーシントップ、エイシンアポロンという人気馬も含みながらのこの成績です。サンデーサイレンス系の中でもとくにディープインパクト産駒の好成績が光ります。のべ6頭が出走して1勝2着1回3着1回ですから、複勝率50%。この条件ではさすがの強さを誇ります。

3.前走惨敗馬の巻き返しに注意

 昨年3着のキングズオブザサンは皐月賞15着からの巻き返しでした。一昨年の勝ち馬マイネルホウオウはニュージーランドT7着、3着のフラムドグロワールは京成杯10着からの臨戦。2012年2着のアルフレードはスプリングS12着で、3着のクラレントは弥生賞12着から巻き返しています。へんに疲労が残っていないからでしょうか、前走大敗馬の方が前走惜敗馬よりも狙いやすいという傾向が出ています。

 ミュゼスルタンは新潟2歳Sの勝ち馬。前走のスプリングSは骨折による休養明けで7着に敗れましたが、最後方から大外を回りながら最速上がりタイをマークですから、さすがに力があります。叩かれたことで調教の内容も一変、コースも広い直線の東京コースに替わって、今回は本領発揮が期待できそうです。

 アヴニールマルシェはその新潟2歳Sで2着。東京スポーツ杯でもサトノクラウンの微差2着しているように、重賞未勝利ながら潜在能力では世代トップクラスのものがあります。燃えやすい気性を考慮して、軽めの調教で臨むのが吉と出るかどうか。クラリティスカイは皐月賞で意表を突く逃げの手に出て5着に粘りましたが、本来は自在に立ち回れる馬でマイル戦も得意。突き抜ける決め手には欠けるものの上位安定の一頭と言えます。

 グランシルクはニュージーランドTでは大きな出遅れが響いて2着に終わりましたが、末脚の威力は他馬を圧倒していました。精神面のケアーに成功すれば、GIでも好勝負になるでしょう。アルビアーノはここまで3戦3勝、無敗の外国産馬で、マル外ダービー時代のNHKマイルCを彷彿とさせるような存在です。逃げなくても競馬はできる馬で、東京マイルでは上がりの速い競馬への対処が課題になります。

 マテンロウハピネスはニュージーランドTでは12着に大敗したものの、スムーズに先行した橘Sを好時計で快勝。中京で2勝を挙げているように直線が長いコース向きのサウスポーで、東京替わりはプラスに働きそう。アルマワイオリは不器用な脚質のため勝ち味に遅い面がありますが、ゆったり構えられる東京コースに替わるのはプラスになりそう。どんな相手と当たっても大敗がない実力の持ち主で、GIでは不気味な存在です。

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