最速の月曜公開!全重賞の展望をお届けします
※月曜段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。 夏の2歳高速マイル王決定戦。新潟外回りの長い直線で行われるので、翌年のクラシックを嘱望される馬の夏の目標となるレースでもあります。一昨年のこのレースで1・2着したハープスターとイスラボニータは、そのまま牡牝のクラシックホースになりましたが、そういう年はじつは例外的です。 過去10年のこのレースの勝ち馬のなかで、古馬になっても重賞戦線で活躍できた馬はセイウンワンダーとマイネイサベルだけ。世界を制するジャスタウェイですらこのレースではモンストールの大駆けの前に屈しています。早熟性とスピードがものを言う条件なので、素質が高いだけでは勝ち切れない難しさがあります。 1.新潟デビュー組の優位性薄れる 一昨年から夏のローカルの日程が変更になって、東京開催で2歳戦が4週間行われるようになりました。それ以前のこのレースでは、前走で新潟を走っていた馬が絶対的に有利で、2002年の距離延長以降前走新潟組以外の連対はほとんど例がなかったのですが、この2年は様相が一変して、掲示板に乗った新潟デビュー組は、昨年の勝ち馬ミュゼスルタンただ一頭のみ。より多くの素質馬が早期にデビューするようになった結果、経験値を武器に優位を占めてきた新潟組のアドバンテージが薄れてきたようです。 2.速い上がりが必要 勝ち馬の上がり3Fのタイムは通常の年で33秒台前半、年によっては32秒台になることもありますから、高速上がりに対応できる馬でないと勝ち負けすることは困難です。2012年の2着馬ノウレッジはダート、2011年の勝ち馬モンストールは新潟内回りでの勝ち上がりだったため、数字的に速い上がりは持っていませんでしたが、両馬とも初戦で突出したメンバー中1位の上がりタイムをマークしており、高速上がりに対応できるだけの伸びしろを示していたことは注目されます。 3.中長距離血統よりもパワー血統 過去にこのレースに出走したハーツクライ産駒は[0-1-0-3]。一見悪くないように見えますが、1番人気2頭、2番人気2頭での成績であり、唯一連対を果たしたのがジャスタウェイですから、このレースに関しては不得意と考えるべきでしょう。概して中長距離血統はこのレースでの成績が芳しくありません。対照的に活躍が目立つのは、ダートや短距離の一流馬を多く出すようなパワー血統。フジキセキ産駒が[3-2-1-4]という好成績を収めていた(距離延長以降)のが典型的です。 ヒプノティストは東京芝1800mでの新馬勝ち。上がり3F33.7秒で、並ぶ間もなく交わしたタニセンビクトリーが次走の未勝利戦を完勝していますから、非常に内容の濃い新馬戦でした。昨年まで6月の東京芝1800m戦で上がり3F33秒台をマークした2歳馬は、マイネルフロスト、ウインマーレライ、アヴニールマルシェの3頭だけ。いずれも重賞クラスまで出世していますから、この馬も現時点ですでに低くないハードルを超えていることになります。 ルグランフリソンは新潟開幕週の芝1600m戦で新馬勝ち。上がり3F33.5秒はメンバー中3位でしたが、素質馬揃いの一戦でしたし、最後は独走で手綱を緩めていました。心身両面における完成度の高さがセールスポイントです。ロードクエストは東京芝1600m戦を上がり3F33.2秒の脚で追い込んで圧勝。まだ荒削りですが、レースぶりには大物感があります。 タニセンビクトリーは初戦こそヒプノティストの差し脚に屈しましたが、続く福島芝1800mの未勝利戦を圧勝。本来広いコース向きですし、展開次第で前にも行ける自在性も兼ね備えます。近親にテイエムオペラオー。プリンシパルスターはフラムドグロワールの全弟でネオルミエールの半弟。初戦の勝ち時計はオープンのダリア賞を上回っていますし、使われての上積みも大きそう。 マコトルーメンは函館2歳Sでは最速上がりで追い込んで5着。距離延長はあきらかにプラス材料で、高速馬場に対応できれば。ペルソナリテはダリア賞の勝ち馬。馬込みに怯まない根性の持ち主で、混戦になれば浮上するでしょう。
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