最速の月曜公開!全重賞の展望をお届けします
※月曜段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。 真夏の高速マイル重賞。サマーマイルシリーズが創設されてからはその第2戦としての位置づけもありますが、全3レースのなかで別定重量戦は関屋記念だけ。当然、出走メンバーのレベルも一番高くなります。過去10年の連対馬を見ても、クラレント、ダノンシャーク、ドナウブルー、ジャスタウェイ、スマイルジャック、カンパニー、ダイワメジャーなど、GIでも好勝負できるような名マイラーの名前が並んでいます。夏のローカル重賞の中では例外的に、GIへと繋がりやすいレースだと言えるでしょう。 1.格がものを言う 過去10年の勝ち馬のなかで、このレースが初の重賞制覇だったのは2010年のレッツゴーキリシマ一頭だけ。この馬もGI朝日杯FS2着をはじめとして、再三重賞での好走歴がありました。実績馬に有利な別定条件に加えて、各馬が能力を発揮しやすいコース形態、綺麗な馬場での高速決着と、実績馬に有利な条件が揃っています。他の夏のローカル重賞とは違って、上り馬の勢いが通用しにくいレースであることには注意が必要です。 2.先行有利 コーナー二つのマイル戦は、本質的に差し馬に分があるコース形態ですが、関屋記念は例外です。長いゴール前直線を意識して前半のペースが緩むことがほとんどのため、上がりが速い決着になって差し・追い込み馬にはチャンスがなかなか訪れません。過去5年の勝ち馬の4コーナーでの位置取りは、先頭が1頭、2番手が2頭、3番手が1頭、5番手が1頭。世界を制するジャスタウェイですらこのレースを勝ち損ねたことを思えば、差し・追い込み馬の評価には慎重にならざるを得ません。 3.牝馬にとってハードルは低くない 夏は牝馬という格言もありますし、またコース改装以前の関屋記念では牝馬の活躍が目立ったこともありますが、近年のこのレースでは牡馬優位の傾向がはっきりしています。過去10年で牝馬の連対は、ドナウブルーとエーシンリターンズがワンツーした2012年のみ。その時のドナウブルーは1番人気でしたが、翌年は2番人気で4着に沈んでいます。実績馬が力量を発揮しやすいレース条件なので、誰もが認めるような実力のある牝馬でないと上位食い込みは困難なようです。 スマートオリオンは前走の中京記念を含めて重賞を2勝。今春までスプリント路線を歩んでいましたが、年齢とともにズブさが出たことで、活躍の場をマイル路線に移して新味を発揮してきました。今回のメンバーでもスピードは最上位ですし、前走と同じく57kgで出走できるのも有利。新潟外回りコースへの出走は初めてになりますが、グラスワンダー産駒はセイウンワンダー、オースミグラスワンがこのコースで重賞勝ちしているように、のびのび走れる新潟外回りとの相性は悪くありません。 サトノギャラントは昨年の3着馬。不得手な稍重馬場で追走に苦しみながら直線ではいったん先頭に立つ場面がある好内容でしたし、先着を許したのがクラレントとダノンシャーク。今回のメンバーには両馬ほどの強豪は見当たりません。谷川岳S勝ちがあるように6歳になった今季も能力に陰りは見られず、昨年以上の着順を期待できます。 カフェブリリアントは昨年のこの時期は最下級条件を走っていましたが、破竹の快進撃で牝馬のトップクラスまで上り詰めてきました。新潟で3勝しているようにレース条件も悪くありません。問題は、阪神牝馬S勝ちの実績で55kgを背負うのが妥当かどうか、という一点でしょう。上記のドナウブルー、エーシンリターンズは54kgでの連対でした。 レッドアリオンはマイラーズカップの勝ち馬ですから、高速馬場のスピード勝負はお手の物です。難点は、腰の甘さからしばしばスタートで後手を踏む面があるところです。また、古馬になってからは詰まったローテーションで結果が出ていないのも懸念材料。エキストラエンドは昨年のこのレースでは人気を裏切る形で大敗しましたが、渋った馬場にやる気を失った部分が少なくなく、スランプを脱出した今なら一概に軽視できません。 マジェスティハーツは重賞ではなかなか勝ち切れませんが、好メンバー相手の鳴尾記念2着は能力の高さの証明で、相手が楽になる今回は重賞制覇のチャンスです。エールブリーズは中京記念では折り合いを欠いて早めに動いていく形から最後甘くなりましたが、1着とは0.1秒差でした。スムーズに進めればGIIIでも差のないところまで力をつけています。
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