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12月21日 阪神11R 朝日杯FS(G1)

netkeibaデスクの見解

※月曜段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

 今年から朝日杯フューチュリティSは阪神競馬場で争われます。昨年までの中山芝1600mは内枠有利で知られていますから、2歳王者決定戦としてよりふさわしい舞台になったことは間違いありません。

 小回りで器用さが必要とされた中山から、直線が長い阪神外回りコースに替わって、レースの性質も当然変化するでしょう。しかしまた、朝日杯として以前と変わらない部分もあるはずです。

1.前走1着馬が強い

 朝日杯の鉄の掟です。どんな条件であれ、前走で1着だった馬が朝日杯では6連勝中。過去10年では例外が3頭いますが、それらはいずれもマイル実績馬が1400か1800で負けて、マイルに戻って巻き返した、というパターンでした。勢いと完成度が要求される2歳のマイル戦ですから、少なくとも1着候補は前走1着馬から選ぶのが正攻法です。

2.阪神マイルは切れ味勝負

 中山や京都と違って、阪神は直線以外目立った勾配がありません。4コーナーを曲がりきるあたりの下り坂からペースアップして、直線でいかに速い脚が使えるかを競い合うような競馬になります。総合力や体力より、なにより大切なのは切れ味ですから、勝ち時計よりも上がりタイムを詳しく吟味する必要があります。

3.牡馬の2歳マイルは前が止まらない

 牝馬の阪神JFは強い差し馬を買うレースですが、より体力がある牡馬の場合は阪神マイルはそれほどタフな舞台ではないはずです。暮れの阪神で行われた千両賞などの2歳500万条件(コース改装以降14レース)を調べると、3着以内に入った馬のうち半数ほどは4コーナーで5番手以内にいました。もちろん、条件戦とGIの厳しさの違いは考慮すべきですが、底力よりもスピード寄りのコース設定になっていることは考慮しておくべきです。

 ダノンプラチナは秋の東京マイルで2連勝。前走ベゴニア賞は雨の影響の残っていたJC当日でしたから、見た目の時計以上の価値があります。0.5秒差突き放したミッキーユニバース(いちょうSで0.3秒差3着)をものさしにすれば、現時点ですでにトップクラスの性能を示していることがわかります。その上阪神マイルで圧倒的な強さを誇るディープインパクト産駒。予想提出の月曜日時点では抽選除外の可能性もありますが、本命不在のリスクよりこの馬を敵に回すリスクの方が高いと考えます。

 クラリティスカイはバランスのとれた好マイラーで、競馬ぶりに注文が付きません。フサイチリシャール、ホエールキャプチャ、クロフネサプライズなど、2歳マイルGIでのクロフネ産駒は非常に頼りになります。セカンドテーブルは京王杯が人気薄での逃げ切りでしたが、勝ち時計が過去10年で2番めの好タイムでしたし、直線で突き放してラスト1Fも11.7秒。道中息を入れて前半より後半を速いラップでまとめていますから、さらに距離延長でも作戦的には充分計算が立ちます。
 
 ブライトエンブレムは札幌2歳Sの勝ち馬。重馬場と洋芝でしかレース経験がないので、スピード競馬への対応が課題になりますが、ここまでの2戦がいずれも他馬を問題にしない圧巻の競馬ですから、このメンバーに入ってもスケールで上を行っている可能性は否定できません。ネオルミエールはいちょうSでは2着に敗れましたが、初戦より時計を5秒も詰めて上がり3Fが33秒7ですから、マイル戦への適性の高さが窺い知れます。キャリア2戦ですが乗り込み入念で上がり目は充分。

 デイリー杯2歳Sはレースの上がり3Fが34.0秒と、京都とは言ってもあまりに速すぎて内容の評価が微妙なところですが、本稿では「阪神マイルでもスピードレース」と想定しているので、押し引き自在のタガノエスプレッソを1番手に。以下、アッシュゴールド、ナヴィオンと着順通りの評価にします。

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