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最速の月曜公開!全重賞の展望をお届けします

6月1日 東京10R 日本ダービー(G1)

netkeibaデスクの見解

※月曜段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。

 いよいよダービーです。一年に一度の競馬の祭典。ふだんは回収率重視で馬券を買っている人も「このレースだけは当てたい」という気持ちが強く働くのではないでしょうか。ダービーに関しては誰もが真剣に予想に取り組みます。

 そのためなのかどうなのか、ダービーは1番人気の成績が優秀であることで知らています。去年のキズナや2006年のメイショウサムソン、2004年のキングカメハメハのように、人気が割れた年も最終的に1番人気に支持された馬が結局は勝利を収めた、というケースがしばしばありました。混戦模様といわれる今年はなおさら、人気の見極めが的中のカギをにぎるかもしれません。

 1番人気の有力候補は、皐月賞馬イスラボニータ。ここまでの成績を振り返ると、窮屈なレースを強いられた新潟2歳Sで2着になっただけ、それも敗れた相手が世代最強との呼び声も高いハープスターですから、実績の比較では断然優位に立ちます。この馬の不安材料は、フジキセキ産駒だということ。フジキセキ産駒は概して距離に限界があって「結局はマイラーだった」という馬がほとんどで、たとえばサダムパテックもそうでした。もちろん、ドリームパスポートのような例外もいるので、この馬はどちらのタイプなのか。ここまでのスピードを活かしたレースぶりからは、通常のフジキセキ産駒の範疇からはみ出すものは見せていません。皐月賞ほど楽な競馬にはならないでしょう。

 あるいは牝馬の参戦・レッドリヴェールが1番人気になるかもしれません。「桜花賞で2着に惜敗した2歳女王」という戦歴は、64年ぶりに牝馬のダービー馬になったウオッカとまったく同じです。コーナー四つの札幌2歳Sの勝者ですし、芝マイルの持ち時計も優秀で、ここまでの成績の比較ではウオッカに優るとも劣りません。この馬の不安材料を挙げるなら、小柄で馬体の維持に苦心していること。小柄なこと自体は問題ではないにしても、大一番に向けてビシビシ稽古を積んでくる牡馬との比較において、調教を加減しなくてはならないような繊細さはダービー候補としてどうなのか。レースで示す能力とは別に、連戦を耐え抜く体力面で、この馬にはひとつ疑問符が付きます。

 トゥザワールドは弥生賞馬で皐月賞2着。距離面の不安も少なく、立ち回りも上手。もうひとつパンチがほしいという現状ではありますが、上位安定の1頭であることは間違いありません。ワンアンドオンリーは弥生賞が小差の2着で皐月賞が4着。皐月賞では最速上がりをマークしており、長い直線に替わっての大勢逆転が期待されます。ただ、脚質的に他力本願の面があることは否定できません。

「皐月賞からダービーへ」という観点からは、ディープインパクト産駒の巻き返しに期待したいところです。中山内回りのG1はディープインパクト産駒にとって鬼門ですが、直線が長い東京コースならば話はまったく別です。産駒が競走年齢に達してから3年で2勝を挙げているディープインパクト産駒を重く扱う必要があります。

 実績では重賞を勝っているトーセンスターダムということになるのでしょうが、今年のきさらぎ賞はレベルがもうひとつでしたし、ダービーを見据えてのレースとはいえ皐月賞はあまりに見どころのない内容でした。あそこから巻き返すためには大きな上積みが必要になるでしょう。

 むしろディープインパクト産駒の大将はベルキャニオンではないでしょうか。ここまで重賞勝ちはないものの、共同通信杯ではイスラボニータの2着、しかも上がりタイムは上回っていますし、毎日杯勝ちのマイネルフロストには先着しています。皐月賞でもワンアンドオンリーに次ぐ上がりを駆使して0.5秒差の7着。賞金の関係でプリンシパルSを挟むことになりましたが、軽い相手に余力残しの内容で完勝して、勢いをつけての臨戦になります。また、戸崎騎手が初めて手綱をとってコンタクトを確かめられたことを思えば、むしろこのローテーションはプラスになると判断できます。共同通信杯2着からのダービー戴冠といえば、2年前のディープブリランテのケースがあります。まだ道は繋がっており、混戦といわれる今年ならばチャンスは充分でしょう。

 青葉賞組からは2着のディープインパクト産駒ワールドインパクトを。相手なりに走る面があって前走はとりこぼしましたが、あくまで権利獲りの一戦であって本番に向けてまだ上積みが見込めます。快勝した大寒桜賞は出世レースでもあり、今後が期待される一頭です。

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