最速の月曜公開!全重賞の展望をお届けします
※月曜段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。 古馬牝馬にとって春の大目標となる一戦です。JRAでは一番新しいG1で、今年で9回目。創設当初は「水増しG1」のような違和感がありましたが、ウオッカやブエナビスタなどスター牝馬が続々と登場した時期に当たったこともあって、春の古馬女王決定戦として定着しました。今年も実績馬と好調馬が多数揃ってなかなかの好メンバーになりました。現役最強馬ジェンティルドンナこそ不在ですが、それを感じさせない興味深い一戦になりそうです。 実績馬をとるか、好調馬をとるか。草創期のこのレースでは、コイウタ、エイジアンウインズと上がり馬が勢いに乗ってタイトルを奪取したことがありましたが、それ以降はずっとクラシック以来の実績馬が貫禄を見せつけるようなレースが続いています。その背景には、牧場での育成技術が進歩して、多くの馬が早い時期から実力を発揮できるようになったことがあると思われます。牝馬は消長が激しいと言われるように、ある時期から急に走らなくなることもあるので一概には言えませんが、上がり馬にとって実績馬の壁が以前よりも高くなっていることは間違いないでしょう。 メイショウマンボは昨年牝馬G1を3勝。ジェンティルドンナを除けば現役最強牝馬と言って過言ではありません。年明け初戦の前走大阪杯は、牡馬相手とはいえ勝ったキズナから2秒以上離された7着という大凡走で、そこからの立て直しなるかが注目されるところです。ただ、この馬は桜花賞で10着に敗れた次走のオークスで巻き返して快勝した「前科」があります。不器用なところがあって、流れに乗り損ねると見せ場なく沈んでしまう脆さも持っていますが、それはハマった時の爆発力の裏返しでもあります。それを思えば前走の大敗は想定の範囲内で、今回は「強い時のメイショウマンボ」が見られる可能性に賭けたいと思います。 スマートレイアーは前哨戦の阪神牝馬Sを後方一気で快勝。連勝の勢いに乗って初めてのG1タイトル獲得を目論みます。メイショウマンボには昨年の秋華賞で2着に敗れていますが、追い込み脚質のこの馬には京都内回りはいかにも厳しかった印象がありました。今回は広い東京コースで雪辱を果たしたいところでしょう。ほとんどいつも1番人気になる馬ですが、愛知杯6着のようにたまにポカもあって、馬券的には非常に扱いづらい存在ではあります。ただ、強いことは間違いないので2番手以下には落とせません。 デニムアンドルビーは1番人気に推されたオークスと秋華賞では結果を出せませんでしたが、ジャパンカップを2着に激走して実力の高さを証明しました。そのジャパンカップの上がり3Fが33秒2、フローラSでも33秒8の上がりを駆使しているように、上がりの瞬発力勝負になったときに一番強さを発揮します。その意味では若干トライアルホース的な要素を持ち合わせているのかもしれません。今回はドバイ以来で間隔が開きますが、小柄で気性が勝っているので休み明けは苦にせず、マイナス材料にはなりません。 フーラブライドは昨冬以来牝馬重賞を2勝して、その間には牡馬相手の日経新春杯でも3着と、5歳にして充実期を迎えています。スタミナが持ち味なので、スピード勝負になる芝1600は距離不足の印象は否めませんが、展開が向けば大勢逆転の可能性を秘めています。ホエールキャプチャは一昨年の当レースの勝ち馬で昨年も2着。その他に東京マイルでは重賞を2勝していて、この条件に絶対の自信を持っています。ただし、今回は3ヶ月の休み明けと順調さを欠いており、連下の評価まで。 ラキシスは昨年のエリザベス女王杯の2着馬で、牡馬相手の京都記念、中日新聞杯でも好勝負しています。2000未満の距離に使うのは初めてで不安は残りますが、立ち回りの上手な馬で相手なりに走れるしぶとさは魅力です。ケイアイエレガントは安定した先行力が持ち味で、コースや展開にかかわらずつねに全力を出し切ってくれる馬です。人気薄での好走が続いてフロック視される向きもありますが、現在ぐんぐん力をつけている最中でG1初挑戦でも軽視すべきではないでしょう。
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