最速の月曜公開!全重賞の展望をお届けします
※月曜段階の予想ですので回避馬が含まれるケースがございます。あらかじめご了承ください。 夏の新潟の開幕を飾る直線1000mの名物重賞。一応はサマースプリントシリーズにも位置づけられていますが、コーナーがないコース形態も1000mという距離も、JRAの重賞では他に例を見ないもので、出走馬は毎年一種独特なメンバー構成になります。今年はスプリンターズSが新潟で行われるので、それなりのメンバーが集まるかとおもいきや、そんなことはまったくなく、例年通りのアイビスサマーダッシュになりました。 1.パワー勝負で大型馬が優位に 「速い者勝ち」というイメージが強い直線1000ですが、スタートから200m付近までは上り勾配になっているため、意外とパワーを要するコース形態であることには注意が必要です。物理的に筋肉量が豊富な馬の方がダッシュが利きやすく、そのひとつの裏付けが馬体重、ということになるわけです。438キロのビウイッチアス、452キロのエイムアットビップが1番人気を裏切って二桁着順の惨敗を喫しているように、軽量馬は先行争いについていくだけで余力を失ってしまうケースがたびたび見られます。 2.斤量が重い馬は苦戦 斤量が軽い馬の優勢は新潟コース全般で見られる傾向ですが、とくにアイビスサマーダッシュでは重い斤量を背負った馬が軒並み苦戦を強いられています。パドトロワは56キロで勝って翌年は59キロで10着、ヘッドライナーは58キロで11着、56キロで2着したジェイケイセラヴィは翌年57キロで5着、カノヤザクラは54キロと55キロで連覇して57キロで10着。一概には言えないものの、牡馬で57キロ、牝馬で55キロを背負うと「黄色信号」と考えるべきでしょう。 3.人気も穴も先行馬 一昨年までは開催が梅雨時に重なって馬場が渋ることがありましたが、昨年から新潟開催が短縮されて施行時期が遅くなったので、雨に祟られる心配はほとんど皆無になりました。上がりが掛かる競馬になる可能性はきわめて低く、必然的に差し馬が台頭する余地は小さくなっています。「行った行った」だけではなく「行った行った行った」という決着まで想定しておきたいところです。 今年は案外先行馬が少ない組み合わせです。前走で448キロと比較的軽量のアンバルブライベンと、牝馬で55キロを背負うフォーエバーマークの評価を心持ち下げると、最も重視すべきは51キロの3歳牝馬フクノドリーム、という結論になります。前走のバーデンバーデンCではアンバルブライベンより枠が外だったためハナを譲らざるを得ませんでしたが、直線競馬なら枠がどうであれそんな必要は一切ありません。2歳夏に未勝利から重賞まで3連勝した時の着差が、6馬身・6馬身・4馬身。型にはまれば凄まじい破壊力を発揮する馬が、持ち味の突進力と馬力をフルに活かせる舞台に登場するのですから、期待は膨らみます。
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