問答無用の決定力!週末の特別レースを完全に制圧します!
【ミロのヴィーナスかマリリンか】ハープスターは、ひょっとしたら、馬の世界におけるミロのヴィーナスじゃなかろうか。緩い書き出しだが(笑)、ミロのヴィーナスは、ギリシャ時代における、女性の肉体美の象徴とされ、その彫像は身長1m60センチ、B・W・Hのサイズは90・60・90。これを膨らませたり縮ませたりして造られている。彼のマリリン・モンローは、実はミロのヴィーナスとまったくの同サイズだったりするが、なるほどムチっと張った胸前や、圧倒的なトモのボリューム--アメリカ女性の肉体美のシンボルとなったワケだ。牡馬混合戦だと、フケ気味に時々尻尾をチラチラ振り回してお色気を振りまく姿なんかも、なんだかモンローと似ているよなぁ(笑)。 なんて、新潟2歳Sは、前半1000mが1分0秒7のスロー。上がりに比重の高くなるのは当然として、11秒5-10秒9-11秒4(3Fは33秒8)というレースラップを、1秒3も上回る32秒5。ゴール板が近づくにつれ、ぐんぐんと大きくなる破壊力と存在感も他を圧している。言われているように、新潟2歳S2着のイスラボニータ(後にいちょうS・東スポ杯を連勝)の上がりは33秒7。5着のマーブルカテドラル(後にアルテミスSを完勝)にいたっては、34秒2だから恐れ入る。エンジンが点火しさえすれば、ハープスターの背後から追いぬく芸当は、まず不可能だろう。 追い切りも、年長古馬を相手に、目いっぱい攻めてきた。ただ、直線中ほどまで、何故あんなに反応が悪いのか。茫洋すぎる気性ゆえ?牡馬相手だと、気もそぞろでレースに集中できない?--いざ実戦で何かしらのポカや危うい面も、あるにはある(牝馬の冬毛は気にしなくてもいい)。 その呑気さが裏目に出れば、ホウライアキコが逆転。前走のデイリー杯は、1000m通過が57秒5-1400m通過・1分21秒5という確からしいラップの上に立っての1分33秒6のレコード。一週前のCWの迫力、直前の坂路の上がりを見ると、あの横綱相撲もうなずける。ハープが、ウカウカ後方追走なら、力と自信をもって逆転も。 レーヴデトワールは、白菊賞からメンコを着用。舌をくくり、直一気を完遂した。1分34秒1・上がり34秒3も、2歳11月の時計とすれば水準以上。ただ、マイナス12キロ減の前走の身体でいいのか。反動はないか。当時の発表体重を見るまで、そうした懸念もつきまとうが、木曜日計測の体重は前回と同じ456キロ。中一週でもCWで6F追いができている。 レッドリヴェールは、木曜日発表の体重が前走比10キロ減の416キロ。3日で一気に増やしてくる可能性もあるが、「攻めすぎ」感も否めない。札幌2歳Sは、道悪大得意のステイゴールド産駒ということもあったろう。しかし、並み居る古馬をゴール前ねじ伏せたあの強さは、“女オルフェーヴル”の可能性ともいえるけれど、今回に限っては、高速決着・流れの違うマイル戦に距離短縮にも課題。 マーブルカテドラルは、鞍ずれもものかわ。圧倒的な差し脚で、アルテミスSを強襲。新潟2歳S時とは、心の持ちようも身体の強さも違う。▲☆の二騎に体調変動があれば、3番手争いに浮上してくる。 フォーエバーモアのサフラン賞は、やや重ゆえの1分22秒5。時計レベル云々も言われているが、なかなか胴伸びのいい、新潟マイルに上がり33秒7の瞬発力がある伏兵。
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